日常3
玉藻「うまい!うまい!」
玉藻が朝からがっつりご飯をかき込んでいく、一体コイツの何処にこんなに入るんだ?謎だ。
天照「本当に美味しいです。朝はパン派の私も箸が止まりませんよ。」
おい、お前日本の最高神だろ!それでいいのか!?
みこと「とか言いながら私のオカズ勝手に取らないでよ!」
天照は素早く、それでいて自然な動作でみことのオカズを横から奪う。
天照「育ち盛りなんですよ。」
みこと「貴女神様だから成長しないでしょう!まったく…これ以上どこが育つって言うんですか。」
天照「貴女には一生縁の無い部分ですよ。」
天照は自慢気に自身の胸を張る。
それが開戦の合図だった……。
終「お前ら、飯時にやめろよ……おい。………聞いてねぇな。」
コイツ等は放っておく、もう好きにしろよ。
ふとテレビから流れて来た朝のニュースを見る。ニュースはまた魔術統制局がテロリストを壊滅させたというものだった。
魔術統制局。それは魔術を扱う者や魔術に関係するあらゆる物を統制するという名目に結成された対魔術の組織、4年前に発足して以来今ではその規模も巨大になり過ぎて大国の軍事力を軽く凌駕する程に成長した。
ちなみに世界で認められる組織なので、局員の給料は我等一般人の税金から払われる、つまり公務員である。学生のなりたい職業ランキングでもトップの仕事らしい。
まぁ…今の俺には関係無い事だ。
おっと、そろそろ学校に行かないと遅刻だな。
終「みこと!天照!いつまでやってるつもりだっっ!!!」
みこと・天照((ビクッ!?))
俺の一喝に争っていた二人は体をビクつかせて動きを止める。そして渋々ながらも席に着き食事を再開する。
まったく…困った奴等だ。
………
……
…
家を出て、いつもの通学路をあるき学校に向かう。
みことと天照がまだ言い争っているがいつもどうりの風景だ。
普通に学校に行って青春を謳歌して、将来に夢を馳せる。
普通の日常。
普通の一般人。
これぞまさに……。
終「……平和だな。」
そう、ボソッと呟いたら…。
ピタッ!と桜達は一斉に動きを止める。
そして恐る恐るといった様子で俺の方を見る。
終「……なんだよ。」
玉藻「終さん……それはフラグですよ!?」
終「はぁ?何がだよ?」
周りを見渡せば皆「うわ、何もわかってねぇぞコイツ。」的な顔をしている。
玉藻「終さん……歩くフラグ生産工場の異名を持つ終さんが「平和だな」なんて呟いたんですよ?どうなると思ってるんですか!!」
何故か知らんが怒られた…。
終「どうなるっていうんだ?」
玉藻「世界の法則が乱れます!!」
終「ねぇよ!!」
どんだけだよ!俺が呟いただけで世界崩壊の危機か!?
終「んなわけねぇだろ、なぁ?」
桜「…………。」
奏「…………。」
天照「…………。」
みこと「…………。」
フィア「…………。」
同意を求めるとみんなは黙って目を反らす。
え……マジ?
終「冗談…だよね?」
すると桜から止めの一言。
桜「終くん…自覚無かったんですね。」
しみじみとそう言われた。
玉藻「近い内に必ず何かが起きます!これは予言です!!」