表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
頭痛は治らない。  作者: まい
2/2

 チャイムだけを俺は待っている。

 それからも、芹沢茉莉奈さんの細かい質問は多岐に渡り、俺は返事を出来る限り誠実に答えようと苦心したが、兎に角慣れない人間@しかも女子に、心は少しずつ荒んで行く。

 日直の責任が重た過ぎないか?

 何で芹沢さんを心配して委員長にも口利きした筈の担任は、ただ黙って飯を食べているんだ。


 「誠!!日本の学校って本当に給食が出るのね!」


 芹沢さんの瞳はやはりキラキラ、いや、キラキラを超えて、今度はギラギラして来た。


 「何で⁇親が給食費を払ってるんだから、給食は出るだろう。」


 「だって、私はアニメでしか給食を見た事がなかったの。母は日本人だから、何でも作ってくれるけど、何となく子どもっぽくて、アニメみたいな給食が食べたいなんて言いたくないの。」


 ‥それは俺も絶対に言えない。でも、あんまり同意し過ぎても、自分が無い奴とかアメリカ人のお姫様には思われたんだろうか?


 「芹沢さんが何でも作ってくれると思う人なら、リクエストしたら良いじゃ無いか。まぁ、もう日本に居るんだから、どの道毎日食べるけど。」


 「!美味しい!!誠、給食美味しいわよ!!後、何だか白い服を着て配ってくれる人達は、どうやって決まるの?」


「日直みたいに、名簿順に全員やるんだよ。」


 「え⁈全員⁈私に出来る様になるかしら‥。」


 芹沢さんのギラギラしていた瞳は、物凄く分かりやすく曇った。


 「誰でも出来るんじゃ無いか?調理は調理室で終わってるんだから、清潔にして配るだけだろう?」


 俺にとっては、給食当番より、今日の日直こそが重荷だ。


 「そう‥⁇日本人て全員が器用なの⁇」


 「芹沢さんは不安なの⁇別に日本人が皆んな器用な訳じゃ無いよ。ただそうゆールールなだけ。」


 「‥そのルールは誰が決めるの?」


 「‥そこまで考えたことがないな。変える必要性を特に感じた事が無いからね。」


 芹沢さんの瞳は、溢れそうに丸くなった。


 「え!?誰が決めたか分からないルールに皆んなが従って居るの!?」


 「‥そんなに驚く様な事かな。皆んなの事なんか俺は知らないよ。俺が言えるのは俺の事だけだ。皆んなに聞けば良いじゃ無いか。」


 頭痛は悪化した。折角の給食タイムに、食欲が失せるのは初めての事だ。俺の取り柄は唯一身長がそこそこある事なのに。


 俺はそのまま4分の3迄は飲み込んでいた給食を片付けに行った。

 頭痛の悪化を防ぎ、芹沢さんの質問に答えなくて済む様にトイレに行くのだ。


 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ