578話
ここで終わります。
章の冒頭に登場人物紹介を載せさせて頂こうと思ったら出来なかったw
なので後書きに載せますね↓
「ゼノン達がいるのは地下63階だが、潜ってるって奴は他にもいるんだぜ?」
火燐はそう言って指を鳴らすと再び映像が切り替わり、今度は猛と霞が、アメイジング化されたオークジェネラル達と戦っている様子が映し出された。
猛はベヒーモスとなり、名付けによりベヒーモスキングとなった転生者、霞はバラウールから少し前にラハブになった転生者だ。
それぞれ、豪と青龍偃月刀を右手に持っている。
それと、猛達と行動を共にしているからなのか、(ダンジョンの)制服姿のゴーガン、槍使いのヘレン、片手剣使いのスーネラ、魔法使いのミントに加え、アイリスとリシアンサスの姿が映る場面もあった。
ゴーガンは烈を、スーネラ達はイフリートブリンガー等を手にしており、火竜、デスグリズリー、ダイアウルフを、
シャドウブレイバーとツインシャドウディバイダーを持ったアイリスとリシアンサスは、グレーターサイクロプスとダークアーマーの相手をしている様だった。
「…! 猛様達だわ。」
『あ、本当(だ)!』
「あれ?どこかで見たと思ったら、夕方までここにいた人達じゃない?」
「あー、いつの間にいなくなったんだと思ったら、あんな所に移動してたのか。」
「…あの魔物達を倒せるだけの強さを持った従業員がここで働いている。確かに、これ以上ない位に頼もしいだろう。」
「お、おお…?急にどうした?」
「いや、粗相をして目を付けられでもしたら…なんて思ってな。今更、以前の様な楽しみの少ない生活には戻りたくない…。」
『(確かに)』
女性達は猛がいる事に興奮したり、ゴーガン達やアイリス達が普通に戦っている為にやや引いたりと、様々な反応を見せていた。
猛と霞は同じ転生者と言う繋がりから、ルシファーを封印して少し経った頃に設けた城塞都市へ、揃って配属されたのを期に交際を始める。
と言うのも、猛は今まで、自分が魔物だと言う理由で女性からの交際の申し込みを全て断っていた。
しかし、霞とは魔物に転生した者同士と言う安心感や、一緒にいて楽だとの事で付き合ったのだが、これに猛に好意を向ける者達が憤慨する。
彼女達はどこからか情報を仕入れて猛達に詰め寄り、責任を感じた猛が彼女達を説得するも全く納得して貰えなかった。
困った猛は凛に相談し、相談を受けた凛も困った様子を浮かべていると、火燐やゴーガンから互いに納得するまで話し合ってみてはとの提案を受ける。
今は凛の元から離れ、霞とは別に十数人もの彼女と生活を共にしているものの、(流石はベヒーモスと言うべきか)彼女達に不満は全くなかったりする。
そして、先程声を上げた女性の達の中には、猛に好意を向けている者だけでなく、猛と付き合っている者もいた。
女性達は猛の横に立つだけの力量が自分になく、羨ましそうにしたり、悲しそうにしたり、勉強の為に動きを観察する者と様々だった。
因みに、猛は見た目こそスカ◯っぽい感じで怖いものの、戦闘さえなければおとなしく、素直で優しい性格の持ち主だ。
料理教室では丁寧に生徒達に教え、何度尋ねられようが嫌な顔1つしない。
それでいて、人参の桂剥きをしたもので作品を作ると言う授業を行った際、手本として用意したのがフェニックスだったりと、繊細なものも作れる位に技量が高い。
それを見た生徒達は、最初こそドン引きする者が多かったものの、結果的にそれも相まってモテる要因となった。
その為、今では猛が歩くと女性が群がる様になり、最近では猛にあやかろうと思ったのか、(料理教室に)男性の姿もちらほら見えたりする。
そんなおとなしいイメージの猛だが、今は戦闘で感情が昂っているのか、歯を剥き出しにしながら複数のオークジェネラルと武器を打ち合っている。
やがて猛の勢いが勝ち、オークジェネラルが仰け反った所を霞が仕留めていくと言う戦い方を行う。
霞は今回、青龍偃月刀を用いて戦っているが、他にも刀(いわゆる、日本で青龍刀と呼ばれているもの)も所持していたりする。
そしてゴーガンはと言うと、20メートル位の高さにおり、シミュレーションゲームの様にカカカッと動き回る火竜から、ややずれた位置に烈を投擲。
烈はブーメランの様な軌道を描き、やって来た火竜の翼の右側部分を切断。
火竜は翼を失った事で魔力の制御が出来なくなり、バランスを崩したのか落下し始める。
その隙に、ミントは強化したアイシクルスピアを火竜に向けて放つのだが、火竜はそれを防ごうと判断したらしく、両手を前に突き出して魔力障壁を展開する。
しかし、火竜の横に移動したゴーガンが再度烈を投擲し、今度は火竜の両腕を切断する。
ミントの放ったアイシクルスピアが火竜の胸に刺さり、火竜は墜落しながら消滅していった。
その間、ヘレンとスーネラはデスグリズリーとダイアウルフの相手をしており、ゴーガンとミントが戦闘に加わる。
ゴーガンは1人でデスグリズリーの相手を務め、ダイアウルフは他の3人が戦うと言う形で数を減らしていった。
アイリスとリシアンサスはあまりやる気がない(特にアイリス)のに加え、やや苦戦しているのか、所々に傷を負い、疲労の色が見えていた。
そこを、自分達の魔物を倒し終えた猛が、豪の腹部分をダークアーマーに当てて吹き飛ばす形で姿を現す。
それを見たグレーターサイクロプスが猛に右手を伸ばすも、霞に斬り刻まれた事で途中から消滅。
しかし、グレーターサイクロプスには自己再生スキルがあるらしく、5秒程で腕が再生した。
それから、アイリスは猛から軽く言葉を掛けられたらしく、少しムキになりながらグレーターサイクロプスの顔面へ向かう。
アイリスはシャドウブレイバーに魔力を纏わせ、そのまま縦に一刀両断。
返す刀で向かって来たダークアーマー達を纏めて倒していった。
そんなアイリスの活躍を、リシアンサスは顔を赤くしながら見ていた。
そして、自分の元へやって来た霞から軽く肘を突かれる等して弄られ、更に恥ずかしそうな様子を浮かべている。
程なくして戦闘が終わり、映像が切り替わった。
今度はティナやパトリシアを始めとしたアレックスハーレムズ、それと獣王女であるサラとシーラを筆頭とするリュファスハーレムズの様だ。
どちらも5人ずつの計10人となり、協力しながらゴブリンキングを筆頭としたゴブリン達やオーガ達、リンドヴルム、キラーマンティス、ランページモンキーと戦っていた。
それから1分程で再び映像が変わり、帝国第1皇子のウェルズ、獣国第1王子のレオパルドや第2王子のレオネル、神国の女神騎士団団長のアーウィン、副団長のレイラ、それと時期騎士団団長(にさせられつつある)のタッド、それとレオンの妻で獣国王妃のタリアの姿が映った。
彼らはセーフティエリア内にいるのだが、レオネルとタリア以外の者達は疲労困憊と言った感じでぐったりとしており、揃って死んだ魚の様な目を浮かべていた。
「…父親達がかなり先の階層にいて、後から何を言われるか分かったもんじゃないウェルズ達はひとまず置いておくとして。ま、こんな感じで、無慈悲ダンジョンに潜る奴は結構いるって事だ。」
『………。』
火燐がそう締め括ると、アイル達や客達は何とも言えない表情となる。
セバスチャンは罰の為に特殊なやり方を行ったものの、勿論無慈悲ダンジョンにもトイレや休憩を行う為のセーフティエリアは存在するし、(一般公開していないのもあって)死んだら屋敷へ転送する仕組みとなっている。
「あ、そうだアイル。レスカを見てみてくれる?」
「ん?レスカ?…えーと、541BPって書いとるな。あれ?意外に少ない?」
「Bは100億って意味でね。実際は5兆4100億ポイントになるんだ。」
「…そう言えば、昨日の説明ん時に億って言うんも(モニターに)載っとったな。凛様、億とか兆ってどんな意味なん?」
「億は1万を1万倍、兆は億を1万倍にしたものなんだ。」
「何でまたそない面倒な事を?」
「1万は5桁だけど、1億になると9桁、1兆に至っては14桁にまで桁数が増えちゃうんだよ。」
「あー、凄い数字過ぎて訳分からんなりそう…。」
「でしょ?他にも、100万って意味で『M』も考えたんだけど、かえって混乱するから却下って…」
「…ちょっと。話はいつまで続くざーますか?」
『?』
凛がアイルと会話中、皆の視線が声のした人物へと向けられる。
「あ!おばちゃん!何や、今日も来たんかいな。」
「だーれがおばちゃんざます!!あーた、礼儀がなっていないざますよ、れ・い・ぎ・が!」
「別にえーやん。うち、一般人やし…んで、今日も来たんは、やっぱり宝石関係でって事なん?」
「当たり前ざます。ささっ、あーしに宝石で出来た珊瑚を見せるざます。高く買い取るざーますー!」
「えー…。」
凛達に声を掛けたのは、ティナの母でアレックスの義母となる予定のメアリーだった。
実は昨日もメアリーはアイル達の元を訪れており、宝石関連のものを買い取っていた。
メアリーは最初こそ憤慨していたものの、すぐに上機嫌となる。
そしてアイルに近寄ったかと思うと、そのままどこかへ連れて行ってしまった。
それを見た凛と美羽は苦笑いとなり、火燐やサティ達は肩を竦めたり笑ったりしていた。
その後、火燐はすっかり心が折れたセバスチャンの回収へ向かい、凛達はアレックス達やサティ達と共にフードコートへと向かう。
一方その頃 別な所では
「はぁ~~~…退屈だわ~。エルマ、イルマ、アウラだけじゃなく、ジークもいなくなっちゃって…。他の奴らは単調でつまらないし、そろそろ解剖しよっかなーなんて思った頃にいなくなっちゃうんだもんなぁー。
他と違うからって、あの子達を観察するのに時間を掛け過ぎたのがダメだったのかもね。…ちょっと、誰か来てくれるー?」
四つん這いになった男性の上に、背中に翼を生やした女性が座っていた。
そして、女性はつまらなさそうな様子で頬杖を突きつつ、何かを思い付いたのか人を呼んだのだった。
ハンゾウ
身長175センチ やや短髪でアメリカンショートヘアーみたいな模様の髪色 (23)23歳
忍者オタクの転生者で、生前の名前は須野 翔平。
貧しい村に生まれ、凛の万物創造をかなり劣化させた『簡易創造』と言うスキルを得る。
しかしどれだけ練習しても簡易創造が成長する事はなく、品質も駆け出しの鍛冶師が作った位のものにしかならなかった。
それでも、作成の幅が広いとあって村から重宝がられ、許嫁も出来た。
母親のミヨと共に、世界の最先端であるリリミルを見て回る内に、イ◯ンっぽい建物がある事に気付き、ステラ達と知り合った。
ステラの人懐っこさと許嫁への背徳感から、色んな意味でドキドキしていたりする。
普段はござる口調だが、テンパると素の口調に戻る。
ミヨ
身長130センチ アメリカンショートヘアー模様の髪色を背中まで伸ばし、1本に纏めた髪型 45(10)歳
ハンゾウの母親だが、幼女にしか見えない。
体が弱く、よく寝込む事が多い。
リリミル散策の時はハンゾウからお姫様抱っこされる形で移動していたのだが、ホズミモール内にあるフードコートでハンゾウがダンジョンに反応。
ハンゾウはこのまま待つ様に言っていきなり走り出し、しばらく経っても戻って来なかった為に移動を始めるも、体力を消耗した影響で倒れてしまう。
その後、凛から黄金の林檎を貰い、快復へと向かっている。
桜
身長80センチ 桜色の髪色を肩まで伸ばし、2本で結んだ髪型 0(7)歳
凛と翠の魔力を用いて創られた女の子。
生まれて間もない為、翠を中心に、一般常識やダンジョンに関する事を教えて貰っている。
凛をおとーさん、翠をおかーさんと言って慕う。
ヘレン、スーネラ、ミント
ゴーガンの彼女達。
槍使いのヘレンは黒髪で、(腕とは別に)背中に翼を生やした鳥の獣人、
片手剣と盾を使うスーネラは茶髪のドワーフ、
魔法使いのミントは紫色の髪のした人間。
霞
身長169センチ 背中まで伸ばした紺色の髪を団子結びにした髪型 4(28)歳
中国からバラウールに転生した女性で、割とさっぱりした性格の持ち主。
対峙した場所が死滅の森だった為、敵同士…になるかと思いきや、リルアースで初めて会った人間が凛達と言う事で動きが止まる。
そんな霞の様子を見た凛は不思議に思い、コンタクトを取ったのが切っ掛けで配下となった。
その際に屋敷で凛から名前を貰うも、魔素不足でラハブへの進化には至っていない。
霞は生前が人間と中国に住んでいたとしか覚えておらず、似た感じの猛と意気投合し、ルシファー封印後から付き合う様に。
この話を最後に、取り敢えず完結とさせて頂きます。
2月1日に改訂版を載せる予定ではありますが、修正が間に合わない可能性も(苦笑)
その時は4日に載せようかと思っております。
それと、改訂版とするにあたり、話が前後したり、一部の名前が変わったり、登場シーンや会話、キャラクター、魔物と魔法の種類を増やす予定です(例 ダンジョンにいた悪鬼が中盤らへんに出たり、妖鬼や悪鬼を鬼人族として統合、サルーンの街の酒場のマスターに名前が付く等)
ですが、纏めたりもするので話の数自体は減るかも?
長くなりましたが、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。




