520話
少し短いです。
「ちっ、『憤怒』の野郎。パーティーを邪魔しやがって、折角良い気分で楽しんでたってのに萎えちまったぜ。…さ、て。ひとまず…パーティーの再開といこうか。」
「「「………。」」」
『嫉妬』は『憤怒』を蹴り飛ばした後、移動しながら不愉快そうに呟く。
そして先程攻撃した事で吹き飛ばされたミゲル、ギルバート、クリフの3人と対峙し、先程とは一転してご機嫌な様子となる。
ミゲル達はそんな『嫉妬』と違って険しい表情を浮かべており、良く見ると結構ボロボロだったりする。
ルシファーは自分の言う事を聞く手駒としてジェフ達を任命したのだが、同じ任命でも相性の良し悪しや考え方で、大きく強さが異なっていた。
『怠惰』は怠けていたりだらしない所か、卑屈な所はあるが真面目な上に細かい性格で、
『色欲』は初で一途、なのに意外と嫉妬深く、
『強欲』は魔法中心に戦っていたが、実は近接戦の方が有利に戦えるスキル構成だったりし、
『憤怒』はスキルに頼りたくなかったり、怒り過ぎて自分が呑まれるのはプライドが許さない…と言った感じで、いずれも任命された力を嫌々使っている様だった。
それに加え、欲望に負けて自我を失いたくないとの思い(エリックを除く)もあり、力を十全に発揮する事が出来なかったりする。
しかし『嫉妬』だけは違い、すぐに自身が持つ欲望を理解し、任命された意味を受け入れた事で、他の4人よりも圧倒的に強くなっていた。
「(スキルを何も使わない状態で勝つつもりが、ここまで力の差に開きがあったのか…参ったな。)」
ミゲルはへらへらと笑う『嫉妬』を見ながら、内心困った様にして呟いた。
「…ああ?何だ、爆発か?…って。んだよ、あそこで倒れてるのは『憤怒』の野郎じゃねぇか。だらしねぇな。それに、ほとんど(戦闘の)音がしねぇってこたぁ、俺以外全員やられちまったってかぁ?はっ!揃いも揃って使えねぇ奴らだぜ。」
『嫉妬』は後ろで起きた超・爆炎斬の爆発を見た後、辺りの気配を探る。
すると、ルシファー以外の反応が消えている事に気付き、吐き捨てる様にして告げた。
「何、皆が皆、お前みたいに真っ直ぐ生きられないってだけさ。」
「生きる…ねぇ。お前に殺されて死んじまった俺に相応しい言葉って事か。…反吐が出る位になぁぁああっ!!」
「くっ!!」
これをミゲルが拾い、『嫉妬』が顔を歪めて話した後、狂気を含ませた笑顔でミゲルに突っ込んで行った。
そして左右に持った短剣や足技による連撃をミゲルに繰り出し、ミゲルはそれらを防ぐ動きを取る。
「おらぁっ!」
「かはっ!」
「ミゲル!ちっ。」
「隊長!」
しかし、しばらくして蹴り飛ばされてしまい、ギルバートとクリフが参戦するも、弾かれたり斬られた後、再び『嫉妬』に挑むを繰り返していく。
5分後
バキィッ
「がっ!」
「ぐっ!」
「ぐぁぁ!!」
『嫉妬』が広範囲に蹴りを行い、ミゲル達を纏めて吹き飛ばした。
ミゲル達は3方向に分かれながら地面に叩き付けられ、起き上がろうとする。
しかし、上手く力が入らず、3人共そのまま気を失ってしまうのだった。




