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ゆるふわふぁんたじあ  作者: 天空桜
反撃の狼煙&死滅の森攻略編
521/594

507話

午後3時過ぎ


凛達が休憩を終えてから2時間以上が経った。


死滅の森深層の攻略は今の所順調で、深層に存在する4割程の魔物を討伐、或いは少数の者達が戦意喪失して凛の配下へ下る等していた。


その情報をノーデンスから聞いた凛達は喜ぶも、アレックスだけはぶすっとした表情を浮かべていた。

これに凛達は走りながら苦笑いとなり、アレックスの後ろを走っているパトリシア達は困った様子を浮かべていた。




と言うのも、


「ひゃっっっほーー!凛様ー!このブラ()スト()ボード…最っ高だよー!!」


「ステラ分かったからー!ってか、その台詞3回目だよー!はしゃぎ過ぎて僕達からはぐれない様にねー!」


「あははははは!分かってるってーーー!」


ステラは凛達の上空にて、サーフボードの様な形をした白い板…ブラストボードをかなりご機嫌な様子で乗り回していた。

そしてステラは不機嫌なアレックスを他所に、ご機嫌な様子のまま、下にいる凛に左手を振る等して叫ぶ。


凛は頭を上に向けて叫び、ステラは返事を返した後、その場から離れて行った。




ブラストボードは、凛がディレイルーム内にいた時に作製したもので、昇華で能力が上がった浮遊スキル等を応用している。

魔力を消費して動く為、扱うのに魔力の操作を行う必要がある。

しかし凛達から離れた後でステラが滅神龍テュポーンへ行った様に、ブラストボードごと魔力を纏わせた状態で突っ込み、そのまま貫通して倒すと言った事もやろうと思えば出来たりする。




凛達は昼食を終えてからもポータルでの移動や戦闘を続けた為、一行の中で比較的体力が低いポールやパトリシアが少しキツそうにしていた。

そこで凛が少し前に皆を集め、休憩を取りながらブラストボードの紹介と説明を行った。


すると、珍しいものや面白そうなものに目がないゼノンとアレックスの親子が真っ先に食い付き、サーフボードみたいだなとアレックスが呟いたのが切っ掛けとなり、代表で飛行訓練をする事に。


しかしアレックスはサーフィン経験がなかった上に魔力の操作もあまり上手ではなかった為、魔力操作とバランスを同時に行うブラストボードとの相性は最悪だった様だ。

地面に置いたブラストボードに乗ってから数秒もしない内に暴走してしまう。




それからしばらくの間、アレックスは悲鳴を上げながら地面スレスレや木々の間を飛んだり、凛達の周辺や上空を危ない様子で飛び続ける。

やがてバキバキバキ…と音を立てながら木々に突っ込んだ後、木に激しく衝突する形でようやく止まる事が出来た。


ポールやパトリシアはアレックスが激突するまでの様子を一通り見て、とてもではないがブラストボードに乗る気が起きなくなったらしく、最初は乗り気だったゼノンと共に辞退した。


そこへ今度はステラが名乗りを上げ、恐る恐ると言った様子でブラストボードに乗る。

すると驚くステラを他所に、ブラストボードゆっくりと浮き始め、前へ進む様になった。


ステラは普段から建物や木の上に立つ等、高さや吹く風によりバランス力が問われる場所で過ごすのが多かった事、

輝石に剣に投擲武器に手足にと、こちらも普段から魔力を流して戦うのに慣れていた事もあって、アレックスとは反対にかなり相性が良かったりする。


すぐに乗りこなせる様になっただけでなく、始めてから1分もしない内に、プロも真っ青なアクロバティックな動きが出来るまでに至った。


その様子を見たアレックスはあからさまに不満を露にし、この戦いが終わったら絶対に乗りこなしてみせると言い、別な意味でやる気になっていたりする。




その後、再びポータルを使って魔物達が集まる箇所へ移動するのを繰り返しながら進んでいると、10分程経った辺りでビーム砲を用いて出来た道が途切れ、凛達も木々の間を進む様になる。

それから凛達は更に1時間程森の中を進み、やがてルシファーの姿が見える位置にまでやって来た。


ステラはブラストボードに乗った状態のまま、戦闘を行ったりポータルを抜けたりし、現在は凛の後方斜め上を飛行している。


「…まだ本調子になっていないのだがな…まぁ良い。君達の相手をしてやるとしよう。」


ルシファーは倒した木の切り株を椅子代わりにしており、面倒臭そうな様子で話す。

そしてルシファーは、単に凛が以前と同じ強さの()()でリベンジに来たと思っており、さっさと片付けて再び回復に専念しようと判断し、気怠そうにその場から立ち上がった。


そんなルシファーから100メートル程前方、やや左の位置に『憤怒(レナード)』と『嫉妬(ジェフ)』が怒りや獰猛な笑みを浮かべて立っていた。

その反対、やや右の位置には『色欲(サキュバス)』が、その隣には灰色の髪色でミディアムの髪型をした20歳位の青年が立っており、それぞれ複雑そうな表情や気怠そうな表情を浮かべているのだった。

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