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ゆるふわふぁんたじあ  作者: 天空桜
更なる世界の発展&意外な者達との再会編
488/594

475話

1時間後


まずは手始めと言う事で、最初の5ステージがある丸いキノコが描かれたカップを選んだ後、凛は○コノコ、火燐はクッ○、雫はヨッ○ー、翡翠はマ○オを選択してレースを開始した。


しかし凛はスタート直後のロケットスタートは当たり前、壁へ当たらずにドリフトをし続けてのミニターボを連発する等し、他の追随を許さずに単独トップで居続けただけでなく、火燐達からの猛攻を悉くかわしての優勝。

その為、2位が火燐、3位が雫、4位が翡翠と言う結果に終わった。


「バカな…!オレ達3人がかりで凛を攻めたってのに、ぶっちぎりで凛に優勝された…だと?」


「ん…。凛、強過ぎ。」


「ねー。あたし達もそれなりに上手いつもりだったんだけどなー。まさかここまでお兄ちゃんが強いなんて思わなかったよ…。」


火燐は愕然とした表情で、雫はかなり落ち込んだ様子で、翡翠は元気のない笑顔でそれぞれ呟いた。




凛は火燐達が放った甲羅が自分に当たるまでの時間を予測出来る為、レース中に自分の元へ甲羅が来る頃になるとアイテムや壁、ジャンプ台等の障害物を利用して避け、それでもダメなら軽いジャンプをする事で避けていたりする。

火燐達はまさかそれで甲羅を回避出来るとは思っておらず、衝撃のあまり壁や障害物に当たったりコースアウトしてしまい、更に凛から遅れる要因となっていた。


「ってかおかしいだろ!緑だったら分かるけどよ、何で赤い方も凛は普通に避けられるんだ!?しかも羽を使わない簡単なジャンプで!」


「来るタイミングが分かるから、かな。甲羅って、タイミングさえ合えば意外と避けれるものなんだよ。」


「マジかよ!?」


火燐はコントローラーを持ったまま凛の方を向いて叫び、凛が笑顔で答えた事で驚きの声を上げる。

火燐の近くにいた雫と翡翠は良い事を聞いたと言いたげな表情を浮かべ、美羽は画面を食い入る様に見ており、楓とウンディーネはどちらも座ったままにこにことした笑顔を浮かべながら凛達の様子を見ていた。


そしてスラ子だが、レース開始直前に雫からライムを放たれた事で逃げる様になり、今も室内を逃げ回っている。

スラ子は以前ライムに格の違いを見せようとしてあっさりと跳ね返され、ライムから次は何を見せてくれるのかとぐいぐい来られたのが切っ掛けで、どうやらライムの事が苦手になった様だ。




「…いや、私も以前凛ちゃんに言われて試した事があったけど…普通に出来なかったわよ。簡単に出来てしまう凛ちゃんが異常だと思うの。」


するとウンディーネから少し斜め前の位置に魔方陣が出現し、そこから里香、瑠璃、マクスウェル、イフリート、シルフ、ノームが姿を現した後、里香が困った様子でそう話した。


「お姉ちゃん!!」


「凛ちゃん、久しぶり。」


「ご無沙汰しております。」


「ふぉふぉふぉ。しばらく振りじゃのぉ。」


「元気そうで何よりだ。」


「やっほー!」


「(こくこく)」


凛が里香の声が聞こえた事で里香達の存在に気付き、里香、瑠璃、マクスウェル、イフリート、シルフの順番で嬉しそうに話した。

しかしノームだけは何も話さず、ただ頷くだけだったりするが。


「え?創造神様、凛が避けたのってやっぱ異常なのか?」


「火燐ちゃん、向こうの世界でも凛ちゃんはぶっ飛んでてね。後で私が力を使って登録されたスコアを消したりしてたけど、凛ちゃんは何のゲームでも常に上位に名前が出る程の腕前(ランカー)だったのよ。」


火燐は目を見開きながら里香に尋ね、(凛達の様子を見ていた)里香は何とも言えない表情でそう答えた。




『?』


「あ、流石にピンと来ないか。そうね…火燐ちゃん達が初めて凛ちゃんと会った時以上に、力の差があるって思えば分かるかも知れないわね。今でも訓練とかだと火燐ちゃん達4人でなら美羽ちゃんには勝てるけど、美羽ちゃんを含めた5人でも凛ちゃんには全然敵わないでしょう?しかも火燐ちゃん達は全力なのに対し、凛ちゃんは()()()しか使わない状態で、よ。」


「あー…そうだった。朔夜から勝てなくなったって言われる美羽も大概だが、凛は更に上をいくからな。最近の凛は美羽じゃ物足りなくなって、自分の分身を相手に(九尾スキルを使って)訓練する様なド変態だったわ。んだよ、ゲームでなら同じ条件になる訳だし、雫達と協力すれば凛に勝てるって思ってたのによ…。」


「火燐ちゃん、大概って酷い…。だってマスターってば日に日に強くなるんだよ?刀とビットによる同時攻撃は当たり前、そこに魔法とかを含めた多重攻撃を混ぜて来るんだもん。流石にボクも追い付けないよ…ってド変態?」


里香の説明があまり上手く伝わっていなかったからか火燐達は疑問を浮かべた表情となっていた為、里香は言い直して説明を行った。

これには流石に分かったのか

火燐も困った様子で話し、美羽は少し悲しげに説明を行った後、言葉の最後に目をぱちくりとさせながら火燐に尋ねるも火燐からの返答はなかった。




凛は刀、鞘、ビットによる連携だけでなく、炎・水・風・土属性に適性がないと使えないエレメンタルアローにアレンジを加え、光と闇、それと純粋な魔力を撃ち出す無属性を加えたセブンスアローを、ビットと同じ様に操作しながら攻撃に加えていた。

しかもそれだけでなく、これに並列詠唱(にアレンジしてさらに1つ増や)した3つのセブンスアローも同時に操作していた。


それと、セブンスアローは単に撃ち出すだけでなく、それぞれ球体状をした属性の球を刃状に変形させる事も出来る為、属性を付けた簡易のシールドソードビットとしても運用が可能。

その為美羽は圧倒的な手数不足、火燐達は苦手な属性で相殺される等し、美羽達5人に朔夜達主力部隊を加えても(もはや突撃型砲台と言うか、ちょっとした1人軍隊(ワンマンアーミー)となった)凛に勝てなかったりする。

凛はそんな美羽達に悪いと思いつつ、更に強くなる為として1人で訓練部屋を使い、最近は九尾による分身…つまり8人もの自分を相手にして訓練を行う様になる。


因みに、凛はナビから説明を受けてるだけで実践していない(加えて誰も知らない)のだが、普通の不死の軍勢(イモータルレギオン)は本人が倒した相手のみが対象となる所を、凛は自らを含めパスを繋いだ者(つまり配下全員)が倒した相手も含まれている為、強さこそバラバラだが数十万~数百万規模の死体を少し強化した状態で呼べる。

更に、眷属召喚にアクテ()ィベー()ション()の要素を含ませた事で、アルファ達の劣化版ではあるがエクスマキナも呼べる様になり、眷属もエクスマキナも数千規模で呼べたりもする。




「でしょう?私やウェル爺はどちらか片方での攻撃は得意だけど、流石に凛ちゃん程に両方での攻撃を行う事は出来なかったりするの。私の弟ながら、凄いとしか言いようがないわね。」


「ん。さす凛。」


「ははは…。」


里香はそう言いながら満足に頷き、雫もそれに便乗して頷く。

これに凛は困った笑みを浮かべるしかないのだった。

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