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ゆるふわふぁんたじあ  作者: 天空桜
世界周遊~アウドニア王国編~
427/594

417話

一方の美羽はと言うと、凛達が出発した同時刻に王国の最西端に近い所にあるドルイクレア渓谷へとやって来ていた。


「…あー、こりゃ普通の人が落ちたら無事では済まない高さだねー。」


「それに、向こうに見える崖までが遠いです…。」


そして翡翠は崖になっている地面から下を覗きながら、楓は500メートル程先にある反対側の崖を見ながらそれぞれ話していた。




商国が凛の傘下となった事で国中の至る箇所に商店等を展開しており、商店等へ移動する為のポータルを介して以前からドルイクレアが魔素点だと言う事は認識されていた。

そして今回凛達がキソースへルナ達を救出しに向かうのに併せ、美羽達3人を中心としてドルイクレアへ向かう事となった。


美羽達以外のメンバーはじゃんけんの結果、タリア、藍火、紅葉、リヴァイアサンから1人、ドラゴノイドから1人、そしてナナが勝ってしまった為に一緒に来る事となったニーナの7人だ。


最初はナナが決まった時点でじゃんけんを中断し、危険だからと言う事で連れて行けないとしてやんわりと断ろうとしたのだが、ナナが目に涙を溜めて泣き出そうとしてしまう。

その為、ニーナが保護役として自分が付いて行くと買って出てくれた。


因みに、リヴァイアサンやドラゴノイドを含め、何故か全員が女性だったりする。


「それじゃ橋も出来た事だし、早速出発しよー♪」


「「おー!」」

「おーっす!」


美羽は楓と協力して崖と崖を結ぶ橋を造り出した後にご機嫌な様子でそう言い、そこへ翡翠、ナナ、藍火がつられる形で返事を行っていた。

4人はそのまま歩き出した事で他の者達はくすくすと笑いながら後を追い、皆で楽しそうに話をしながら進んで行く。




ドルイクレア内は沢山の木々に囲まれており、葉の色が赤、ピンク、オレンジ、黄、黄緑、緑と言った感じで構成されていた為、とても色鮮やかな景色となっていた。

しかしいかに綺麗な景色が見られるとは言え、ドルイクレアは歴とした魔素点の為、当然ながら魔物が出現する。


「綺麗な景色ですね…。」


「そうですね。これで魔物さえ現れなければ更に良いのですが…。」


「場所が場所ですし、それは厳しいかと…。」


美羽達前衛組がトレントや森林狼、土蜘蛛、ラミア、ホブゴブリン、レッサーオーガ、グール、それと銅級の強さで1メートル程の茶色い兎の魔物であるブラウンラビット達の相手を行っている中、楓、タリア、紅葉の後衛組は出番がなさそうだと判断し、辺りを見ながらとても残念そうな様子で話していた。

それと、上記以外にも木の上からハーピィが襲い掛かって来たのだが、トルテから出来れば配下にして欲しいと頼まれている為、適度に弱らせてから領地へ送る事に。


ナナも美羽達と一緒に(ニーナ観察の元でだが)前衛として戦いに参加しており、メイド服を身に纏いながら両手にはそれぞれ刺身包丁を大きくした様な見た目の刀を持っている。

ナナはそれらを軽々と振り回しながら魔物達を倒していた為、ナナは8歳にして既に金級の腕前と言う、幼女にあるまじき強さとなっている。




3時間後


美羽達は真っ直ぐ進みながら先程の魔物や進化した魔物達の討伐、或いは配下に加えては領地へ送っていった。


「お腹すいたー!」


「ナナちゃん頑張ったもんね。それじゃ少し早いけど、ここでお昼にしよっか。」


「うん!」


「ナナがごめんなさい…。」


そんな中、ナナのお腹が可愛らしい音を立てて主張したのを合図にその場で立ち止まり、お腹に両手を当てながらそう話す。

美羽はナナの方を向いてくすくすと笑い、そう答えた事でナナは満面の笑みを浮かべて頷いた。


ニーナは少し申し訳なさそうにしながら話し、そんなニーナを翡翠と楓がニーナを宥めた後、美羽達は魔物から襲われない様に少し戻った所へ移動してから昼食を摂る事にするのだった。

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