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ゆるふわふぁんたじあ  作者: 天空桜
世界周遊~ダライド帝国編~
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364話

一方、リュファスは午前9時頃にレオン達がやって来るまでの間、教育係から戦闘の手解きを受けていた。


そしてレオン達がやって来たのを機に、今日も強くなる為に死滅の森へ行こうと言う事になる。

しかしレオンはこれから仕事の為に獣国へ戻ると残念そうな表情で話し、サラとシーラを美羽に預けた後、少し寂しそうにしながら帰って行った。


リュファスはサラとシーラと一緒に2日に1回(68日目はクリスティーン達と一緒に領地への誘導を行っていた為、69日目に移行)死滅の森の探索を行っており、すっかり3人でのパーティーに馴染みつつあった。


「よ、宜しくお願いしますね。」


「よろしくー!」


そこへ美羽からの提案で(今回初めて実践を行う)ティナと現役の金級冒険者であるナルが参戦する事になった。

ティナは少し緊張した様子で、ナルは元気よく話しをしてリュファス達に合流する。


ティナは昔から自分の面倒を見てくれるアレックスに淡い恋心を抱いており、アレックスは凛の配下となった事で死滅の森に行く回数が沢山あると判断した。

以前ならその度に不安な心境でアレックスの帰りを待つ事になるのだが、今は(本来なら昨日で完治したのだが、凛が念の為にと今日も与える事になった)黄金の林檎のおかげですっかり体調が良くなった。

その為、今後は自分がアレックスを支えたいと強くなる事を決意し、マリアと一緒に凛へ頼んで昨日の訓練を見させて貰っていた。


昨日の訓練中にティナと一緒にいた美羽が適性を調べた所、ティナには炎、水、風、光の適性がある事が分かった。

ティナは訓練後に凛達4人にそれぞれの適性を上げて貰い、昨日は1日中魔法訓練部屋で教育係から魔法の手解きを受け、それはリュファスと合流するまでの間も同様だった。

ティナは黄金の林檎による賦活効果や凛から魔素を得た事もあり、現在は初心者ながらも銀級に近い銅級上位の強さとなっている。


因みに、凛は白神(シロ)創造神()の加護がある為、火燐達程ではないが光と闇属性の適性を上げる事が出来る。




「あの…美羽様。このパーティーって、一応人数的には5人なのに男が俺1人だけなんだけど…。」


「リュー君、ハーレムだよハーレムっ!冒険者の男性なら皆憧れるって聞いてるし、リュー君も悪い気はしてないでしょ?」


「ああ、うん。俺も男だから嬉しいと言えば勿論嬉しいよ。けど、俺はまだ皆を守れるだけの強さがないからさ…。」


「…リュー君、今の君は金級の強さなんだよ?誰かさん(アレックス)と違って慎重なのは良い事だけど、もう少し自信を持っても良いと思うんだ。」


「あー…戦いは好きだけど、流石にアレク達みたいな戦闘狂(バトルジャンキー)にはなれそうにないな。うん、俺は俺で強くなるとするよ。」


「うんうん、それが良いよ。それにしてもティナちゃんも大変だよねぇ…。」


「アレックス様、昔からやんちゃな所があったけどぉ、凛様の配下になった事で更に磨きが掛かりそうだものねぇん…。」


リュファスは凛達からリュファス、リュー、リュー君、リューさんと呼ばれる様になり、アレックスもアレックス、アレク、アレク君等で呼ばれる様になる。


サラ達は4人は誰が好きか等を含めたガールズトークを行っており、その話題の矛先は主にティナに向かっている様だ。

ティナは顔を真っ赤にして俯きながら話しており、ナルは楽しそうに、サラとシーラは両手を口の前にやる等してドキドキとした表情となっていた。


リュファスは5人パーティーなのにも関わらず男性は自分1人だけだった為、(それまで神聖国や凛の領地で見て来た)冒険者の男性達へなんとなく申し訳なく感じていた。

その為複雑な表情でティナ達を見た後に美羽の元へ向かい、複雑な表情のままで話し掛ける。


しかし美羽はこれに笑顔で答えた為、リュファスはそう言って困った様子となり、美羽は少し苦笑いの表情で返事を返す。

リュファスは少し元気付けられたのか苦笑いで話した事で美羽は笑顔で頷くのだが、その後美羽とマリアは何とも言えない表情となってそれぞれ話していた。




「…ファイアボール。…アイスニードル。…ウインドアロー。…ライトニング。…ライトアロー。」


ティナはそれまで寝たきりが主だった事もあって、飛行魔法やアズリールロッドを用いて炎・風複合系初級魔法ライトニングを含め、様々な魔法を駆使してリュファス達をフォローする戦い方をしていた。

ティナは適性だけで言えば4属性とも上級まで扱えるのだが、まずは基本を徹底的に鍛えると言う事で、昨日と今日はひたすら魔力の操作や初級魔法を繰り返し行っていたりする。


「ほい、ほい、ほい…っと。」


ティナが後方でリュファス達に魔法による支援を行い、その近くに控えているナルがティナに近付く魔物を倒すと言う形で先を進んでいた。


「ティナさん凄いな。やっぱ魔法使いがパーティーに1人いると戦闘が安定しやすくなるからな、ティナさんがいてくれて助かるよ。」


「ありがとうございます…。」


「「…。」」


リュファスが笑顔でティナを労った事で、ティナは嬉しそうにしている。

しかしサラとシーラは炎属性や風属性に適性はあるものの、あまり高くはない為か少し悔しそうな表情でその様子を見ており、そんなサラ達の様子を美羽とマリアは微笑ましく見ていた。


美羽達はその後もリュファス達の後ろを付いて歩き、お昼になるまで森を散策して行くのだった。

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