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ゆるふわふぁんたじあ  作者: 天空桜
世界周遊~獣国マーレシス編~
224/594

219話

同じ頃、エルフの里では


「リアムさん、おはようございます。えっと…そちらの方は?」


凛達4人がリアムの家に移動すると、そこにはリアムと別にライオンの様な茶色のたてがみと尻尾を持った獣人の男性がいた。

凛はリアムへ挨拶を行った後、左隣にいる男性をちらりと見て言う。


その獣人は年の頃が30歳位。

身長179センチ程で青い瞳をしており、優しそうな印象を持った男性の様だ。




「凛君おはよう。こちらはレオパルド様と言って、獣国の第1王子であらせられる方なんだ。」


「紹介に預かったレオパルドだよ。僕もリアム殿みたいに、君の事を凛君と呼ばせて貰うね?獣国では敬語が堅苦しく感じると思われていてね。リアム殿と話す時もそうなんだけど、国全体があまり好んで敬語を使わないんだ。だから凛君も僕の事を好きな様に呼んで良いし、普通に話して欲しいな。」


「(この方も何だかフランクな性格そうだなー。この世界の男性の王族皇族ってこんな感じなのかな?)…ありがとうございます。それでは失礼して…、レオパルド様はどうしてここへ来たのかな?」


「ん?ここへ来た理由かい?僕は何ヵ月かに1度、エルフの里と獣国との交流を兼ねてリアム殿へ会いにここへ来てるんだ。そして今回来たのがさっきだったって感じかな。凛君が来る迄リアム殿と話をしていたんだけど、話の内容の殆どが凛君に関する事だったんだ。その中でも特に、一昨日はとんでも無く上手い食事とお酒をご馳走になったって事と、昨日凛君が治める領地に酒場が出来たって話になった時のリアム殿の興奮ぶりは凄かったよ。」


「いやー、本当に美味かったからさー。つい話に熱が入っちゃったんだよ!凛君、一昨日昨日と世話になりっぱなしでごめんね?」


リアムは凛へ挨拶をした後、そう言って左手でレオパルドを指し示す。

レオパルドは笑顔で自己紹介を行いつつ凛へそう言うと、凛は内心そんな事を考えつつレオパルドへと尋ねる。

レオパルドは話の途中からリアムの方を向いて話すと、リアムは右手を後頭部へやりながらそう言う。




「僕もその食事を食べてみたいとは思うんだけど、一昨日の話だからね。もう無いって事で諦める事にするよ。何せ死滅の森でもかなり強い部類だろうって話だし。」


「それなら妾が森へ行って、カトブレパスとやらを捕って来るのじゃ!」


「え?朔夜、ってもういない…。朔夜は食べる事に関して、行動が早過ぎる所があるよね。」


「お嬢が申し訳ない…。だがお嬢の事だ、直ぐに捕まえて戻って来ると思う。」


「凛君、何だかいきなり女の人がいなくなっちゃったけど…大丈夫?」


「あー…まぁ大丈夫ですよ。彼女は朔夜って言うんですけど、かなり強いですし少ししたら戻って来ると思います。」


レオパルドは笑顔から苦笑いの表情へと変えて言うと、朔夜はそう言ってポータルを使って移動したのか直ぐにいなくなってしまった。

凛がレオパルドから朔夜の方を向くと既にいなくなったからか苦笑いの表情の後にクスクス笑いながら言うと、段蔵は申し訳なさそうにして言う。

レオパルドはまさか今から捕りに向かうとは思って無かったからか少し驚いた表情で凛に尋ね、凛はにこりと笑って答えた。




「凛よ、戻ったのじゃー!」


「朔夜、お帰り。」


「うむ。カトブレパス以外にも美味しそうな魔物を捕って来たのじゃ!早よう並べたいから、皆で外へ向かおうぞ!」


その後凛達は30分程雑談をしていると、朔夜がそう言って満足げな表情を浮かべてポータルで戻って来た。

先程美羽から朔夜の気配がしたとの念話が来たが、凛は食料調達に向かった事を伝える。

その後美羽から苦笑いで了承の返事が帰って来た事で念話を終えていた。


凛が朔夜を労うと、朔夜はそう言って入口の方へと向かって行った。

凛達も朔夜の後ろへ付き、そのまま家の外へ出る事にした。




「…取り敢えずはこんなものかの。」


「短時間で結構捕れたんだねー。カトブレパス以外にも何種類か見た事が無い魔物がいるね。」


朔夜はリアムの家から出ると無限収納から複数のカトブレパスとは別に、体長50メートルはある巨大な孔雀の様な『ジズ』や、カプロスが進化して2回り大きくなって厳つい見た目となった『パイア』、それとパッと見リヴァイアサンを少し短くして黒っぽくした様な見た目の『バラウール』を並べる。


因みに、ジズは神輝金級中位、パイアは神輝金級、バラウールは魔銀級上位の強さをそれぞれ持っており、水竜が洪水龍になれないまま進化したのがバラウール(邪水龍)となる。




朔夜は合計で10体以上の魔物を出し終えてから言うと、凛は少し興味深げな表情でそう言った。

因みにリアムの家の前は広場の様な物となっているが、そこへ朔夜が次々に魔物を出していった事でエルフやダークエルフ達が興味を示して集まり始めた。


「凛よ。菫と、その近くにいる者達も食べるか聞いて来て貰っても良いかの?妾が声を掛けたら攻撃されてしまいそうでの…。」


「菫の近く?菫、いないと思ったらあそこにいたんだ。あれは…白いドラゴンと、見た事が無い水色っぽい体をした魔物(?)がいるね。ひょっとしてあれがカーバンクルなのかな?」


朔夜は凛へ話し掛けた後に東側を向いて話すと、凛は朔夜に釣られて同じ方向を向いた後にそう言う。

凛と朔夜が話をしている視線の先では、笑顔の表情で何やら話をしている様子の菫と、白い竜やカーバンクルと思われる生物がいるのだった。

バラウールは邪悪な水の神の竜と言う事で、悪いリヴァイアサンっぽいものとして本作では扱う事にしました。

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