210話
下位竜、上位竜(龍)、古龍、神龍の修正と前書き後書きを消したりしてたら結構な数が(苦笑)
直ぐに終わりそうな話は、簡単ではありますが修正した箇所もあります。
バーベキューが始まって10分が経った頃
「凛君を持て成すつもりが、反対に持て成して貰う形となってしまって済まないね。しかし、こんなに美味しい物があったとは…。」
「このお肉はカトブレパスって言う、神輝金級の魔物の物なんですよ。僕達も初めて食べるのですが、皆さんにも喜んで貰えて何よりです。」
「…さっきも聞いた時に思ったんだけど、そんなに危険な魔物をよく倒せたね。」
「んー、カトブレパスは相手を石に変える事が出来るみたいですね。僕達以外だと厳しいかも知れません。」
「随分とあっさり言うよね…。リーリアがエンシェントエルフになったって聞いてたから、神輝金級も倒せるのだろうとは思っていたけど。」
「あ!(ナビの記録によると)あの赤い髪の子がカトブレパスを倒したんですけど、笑いながらだったそうです。」
「え?何それ怖い…。」
「「………。」」
リアムはすっかりバーベキューを楽しんでしまっていた事に気が付き、はっとなってから申し訳無さそうにして凛の所へと向かってそう言った。
凛は微笑んで返事するとリアムは複雑な表情でそう言い、凛は少し考える素振りを見せた後にそう答える。
リアムは複雑な表情のままそう言うと、凛ははっとした表情でそう返事を返す。
リアムは戦慄が走ったのか、そう言って火燐を恐ろしい物でも見てしまった様な表情で見る。
その凛達の様子を、白い竜とその背中に乗った水色に近い青色のカーバンクルが離れた木の上から見ていた。
「凛殿。先程から仲間に凛殿の領地の事を話していたら、行ってみたいと言う者が何人か出て来たんだ。これ程では無いにしても、週に1回はご馳走が出る事と今より強くなれると言うのに憧れたのかも知れないな。」
「あ、ヤイナさん。そうなんですね。僕としては色んな方々に来て貰いたいので助かりますが、エルフの里の方は大丈夫ですか?」
「大丈夫だと思うよ。今回凛君達に来た事で僕もパスカードを貰えたし、凛君の所にある物が買えるってのは大きいよね。里の皆も今より強くなれるって言って喜ぶと思う。」
リアムはその後も凛と話をしている内に和らいで行ったのか、5分程で立ち直った。
それからも2人は話を続けていると、ヤイナが凛の元へやって来てそう言った。
凛はヤイナの方を向いて話を伺うと、リアムの方を向いてそう尋ねる。
リアムは凛からの問いに、問題無いと言いたそうな表情で答えた。
「(凛様ー、ちょっと手伝って貰って良いかな?)」
「(ん?ステラ、どうかしたの?)」
「(うん。さっき自称アレクの婚約者だって人が来たんだけど、その後からパトリシア王女殿下の機嫌が悪くなっちゃってね。それからは微妙な空気が流れていたんだけど、やっぱりと言うかパトリシア王女殿下との口喧嘩が始まっちゃったんだよ。)」
「(王女殿下って、皇子殿下の事が絡むと波が激しいよね。分かった、一先ずそっちに戻るよ。)」
「(ありがとう。今も別な意味で争っているよ。はぁ…、数時間ですら凛様の代わりが出来ないとか不甲斐ないよね…。)」
「(その自称婚約者が現れると言うのは、想定していない事だからね。ステラ、元気出して。)」
「(うん…。)」
凛はヤイナやリアムと雑談をしていると、困った様な口調のステラから念話が入る。
凛は雑談を続けながら並列思考でステラとのやり取りを行い、領地へ戻る事が決まった。
「リアムさん済みません。今度は領地の方でトラブルが起きたみたいでして…。また席を外す様で申し訳ないのですが、行ってきますね。」
「凛君も忙しい人だね…。」
「ええ、まぁ…。」
凛がリアムにそう伝えると、リアムは苦笑いの表情を浮かべてそう言った為凛も釣られる様にして苦笑いの表情で答える。
「おー。何だか本人達だけじゃ無く、周りも盛り上がってる感じだね。」
「凛様…アレク達の相手をしたからかメンタルが強くなったみたいだね。お二方は口喧嘩から何故かフードバトルになっちゃって、僕もアレクも参っちゃってるんだけど…。」
「フードバトル…なんて素晴らしい響き…。」
「「え?」」
「凛。ステラ。早く中へ入ろう。」
「そうだね。」
「う、うん。」
「雫ちゃん、なんか生き生きとしてる…。」
凛は美羽と共に屋敷へと戻ると、念話の後から凛を待っていたのか屋敷の前にステラがいた。
凛はステラに案内されて向かった先はスイーツ店で、野次馬が集まっているのか店の外には人が沢山いた。
凛が軽く驚いた表情で言うと、ステラは複雑な表情でそう言った。
するとそこへ、面白そうな気配がするからと言う理由で付いて来た雫が目をキラキラさせながら言うと、凛とステラは揃って感動する所そこ?と言いたそうな表情で返す。
雫はそう言って中へと進んでしまった為、凛とステラ、美羽はそう言って雫の後を追って人混みを掻い潜り、スイーツ店内へと入る。
「…来たか。女の戦いって、別な意味で怖いな…。」
「女の戦い…?」
凛達が店内に入ると、凛達の存在に気付いたのかアレックスが凛達の方へ歩きながらそう言って後ろをちらりと見る。
凛はそう言ってアレックスが見た方向を向く。
「次よ!早く次のケーキを持って来て頂戴…!」
「こちらもですわ!」
するとそこにはテーブルの上に山積みにされた皿と、はち切れんばかりにお腹が膨れたパトリシア、それと背中迄の長さの茶髪を縦ロールにしている女性がいた。
2人共苦しいのかふぅふぅと言い、体のあちこちにクリームを付けながらもケーキのお代わりをしているのだった。