185話
アーサーは渚と同様に、洪水龍から神龍である水神龍リヴァイアサンへと進化した。
「これでどうにか代表としての面子は保てそうだな…。」
アーサーは目覚めてから少しした頃、安堵した表情でそう言った。
流と泉の2人はドラゴニュートから神輝金級のドラゴノイドへと進化した。
2人は進化により『竜魔気』と言うスキルを得る。
竜魔気は身体強化の上位互換の様なスキルで、魔力の消費と身体能力向上は同じ位だが硬さがかなり増した。
「(コンコン)ふむ、何も感じないな。しかしこれで防御力が上がる様になったのはありがたい事だ。」
「そうね。元の姿も良いけれど…、私は今の姿で戦う事にするわ。」
流は検証も兼ね、人間では無くドラゴノイドの姿で竜魔気を展開し、以前と同じ人間の姿の泉がドアをノックする様な形で流の二の腕を叩いてみた。
流のドラゴノイドの姿は人間が7割、リザードマンが3割位に尻尾が生えた様な感じになっており、顔がスー○ーサ○ヤ人3の様に少し彫りが深くなっていた。
流はドラゴノイドの姿が気に入った様だが泉は違うらしく、泉はそう言ってそっと辞退していた。
凛は領地へ入って来た人達が元の姿の渚達や流達が水浴びする姿を見て混乱しない為に、湖を土魔法で埋めて運動場へと変えた。
領地にあった湖は失われてしまったが、その代わり同じ大きさの湖を亜空間で2部屋用意した事やワーグ達がいた湖を使って良いと言う事で納得して貰えた。
又、流達の竜魔気がナビの解析によって凛に還元され、そこから配下全員に反映された事で全体的な戦力の向上へと繋がる様になる。
梓も進化しており、森林龍から神輝金級中位で神龍の農耕神龍ケツァルコアトルとなる。
梓は進化によりエメラルドに輝く蛇の体となり、全長が25メートル程に迄大きくなる。
又、人間で言う背中辺りの部分に2対4枚の白い翼が生えた。
ケツァルコアトルへ進化しても梓の人間形態は幼女のままだったが、少し小さめではあるが同じく2対4枚の翼(意思によって出し入れ可能)が生える様になる。
梓はケツァルコアトルへと進化した事で『浮遊』と『資源生成』のスキルを得る。
「んー、どちらもありがたいスキルなのです。なのですが…。」
「僕の飛行はスキルじゃなくて魔法だし、木や鉱物、それに宝石を生み出せる様になったのはありがたい事だよ。だから梓、安心してね。」
「ふみゅ~なのですぅ…。」
梓は折角進化したのにあまり役立て無かったのではと不安に思ったのか、翼を小刻みに動かして心配そうな表情で言った。
凛はにこっと笑って梓の頭を優しく撫でて言うと、梓はそう言ってふにゃふにゃな表情となった。
梓のスキルのおかげで今迄飛ぶ事を苦手としていた者も飛べる様になり、領地の人達が梓へ感謝を述べる。
梓はその度に嬉し恥ずかしと言った表情になる。
それと、ステラは神輝金級の強さであるバステトへと進化した。
小柄だった身長が160センチ近くに迄伸び、見た目も18歳位となる。
ステラは進化により『月の目』と言うスキルを得る。
ステラは遥か上空にある月(の様な物)を介して下を覗ける様になった。
「んー…、成程。意識すれば望遠鏡みたいに拡大も出来るみたい。仮にここを攻めようとしても、時間によっては死滅の森以外なら殆ど筒抜けになるね。」
ステラは目を瞑り、うんうん唸る様にした後にそう言った。
ステラはキュレア達を引っ張らないとと言う責任と、イメージしたり実際に見せて貰う等して空間認識能力を鍛えた結果、美羽同様にシールドソードビットが扱える様になった。
ステラは苦無とシールドソードビットを同時に扱うのが楽しくなった事と、ブーストエナジーの効果で身体能力が上がった事が相まって魔物を討伐する速度が格段に上がり、バステトへと進化するに至った様だ。
「と言うか僕、神輝金級に迄なったのに未だに凛様のビットを扱える気がしないんだよね…。」
「ボクなんて昔からだよ…。」
「まぁ、そう言っておいて実はニューよりもク○ンタの方が好きだったりするから、僕はシールドソードビットのままで良いんだけどね。」
「「…え?」」
ステラが月の目の検証の後に難しい表情でそう言った。
美羽も釣られる様にして難しい表情で言うと、ステラは腕組みして頷いてそう言った事で凛と美羽は驚いた表情となる。
因みに凛はニュー、美羽は翼が好きなのもあってゼ○カス○ムが好みとなっている。
美羽はたまにエルマの翼を触らせて貰ったり、進化後に凛から頭を撫でて貰った梓の背中で小刻みにパタパタ動いていた翼を見てうずうずしていたりする。
凛はミゲルに服用して貰った時の感想を参考にし、翌日には身体能力向上効果とは別に、ある程度の斬り傷や打撲等の回復や多少の魔力回復効果もブーストエナジーに加える。
その事でステラを始め、領地の人達が強くなりたいとの要望が多数来る様になるのだった。
作者はス○フリが1番好きだったりします←誰も聞いてない