表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆるふわふぁんたじあ  作者: 天空桜
辺境都市サルーンを取り巻く者達編
149/594

145話 39日目

それから2日経った39日目


一昨日の夕食の際に、屋敷にて美羽が連れて来たリザードマン達の紹介を行った。

彼らは非常に緊張していたが、事前に美羽が凛へ紹介していたので凛がリザードマン達の事を説明し、領地の皆も仲間が増える事を喜んでくれた事でリザードマン達の緊張もほぐれて行った様だ。




夜が明けた昨日、リザードマン達を朝食が済んだ後の訓練を見学して貰う事になった。


「凛様、キュレア様達は訓練に参加している様だが美羽様や猛様は指導するだけなのか?それに似たような姿の者達の事も気になるんだが。」


「僕も含めて美羽や猛は別な時間を訓練にてていて、この時間は指導する側に回って貰ってるんだ。似たような姿ってのはイータ(7番機)達の事だね。あの子達は僕が造って、普段は死滅の森の外側を回って貰ってるんだ。一応全員魔銀級上位の強さを持ってて、ここに住んでて希望する人達…って言っても結局全員なんだけどね、に指導する間だけポータルを使って来て貰ってるんだよ。ポータルって言うのは、ながれいずみ達がここへ来る時に美羽と一緒に通った門の事だよ。」


「ああ、あれの事か。」

「そうなのですね。」


薄い水色の髪色をした男性が、隣にいる凛へ尋ねると凛がそう答える。

凛の返答に男性とその隣にいる同じく薄い水色の髪色をした女性がそう言って頷いた。




昨日の夕食の後にリザードマン達を風呂(と言っても同じ浴室内にある水風呂)へ入らせた後、凛の部屋に代表と副代表を呼んだ。

どうやら代表と副代表は仲の良い姉弟の様で、夕食の際にも代表と副代表が隣同士で座り食事を摂っていた。

美羽に話し掛けられた時は、副代表はいざとなったら仲間を逃がして戦える様にと考えて代表の近くにいたのだそうだ。

美羽から凛の部屋に案内された2体は、何故呼ばれたのか分からなかったからか緊張した表情になっていた。


凛は人間用の椅子やスプーンだったからか、リザードマン達が夕食を食べ辛そうにしていたのを見ていた。

その事を説明した上で良ければ人化スキルを使って梓や猛の様な人間にならないかと言う事と、篝やアーサーの様に同じ種族の仲間を率いる者として名前を与えたい事を伝える。


2体は互いに顔を見合った後、揃って凛へとひざまずいて了承する。

そして凛は弟の代表に『流』、姉の副代表に『泉』と名付けた事で2体は揃って進化の為に気を失う。

その後凛は流を、美羽が泉を抱き抱えてダイニング横の休憩室へと運んで横に寝させ、凛達は2人に紫水の糸で編んだ白いタオルケットを掛けて退出した。


夜が明けて凛達が朝食を用意している際に、話し声や材料を切っている音等で流と泉の2人が目を覚ました様だ。

ナビから連絡があった凛は2人の様子を見に休憩室へと向かう。


「流、泉おはよう。」


「ああ、おはよう。」

「おはようございます。」


流は年の頃は20歳。

身長176センチ位の薄い水色の髪色をしたショートの髪型で、

泉は年の頃は23歳。

身長169センチ位の同じく薄い水色の髪色をしていて背中迄の長さでゆるふわな髪型をしていた。


2人ともリザードマンから金級の強さを持つドラゴニュート(竜人)へと進化したのだが、寝相が悪かったからなのか2人共タオルケットがベッドから床に落ちて裸のままで寝ていた様だ。

2人はそのままダイニングへと移動しようとしていたので、凛は苦笑いを浮かべて2人を止める。

そして流に白いシャツと黒いズボンを、泉に白いワンピースを渡して着て貰った。


その後椅子に座って待って貰っている間に、ガイウスとゴーガンがやって来たので凛はガイウス達に軽く流達の紹介を行う。




「そうそう。流達は水を扱う事が多いと思うから、訓練に参加する事になったらリナリーみたいに雫に指導して貰う事になるね。雫、昨日から仲間に加わった流と泉だよ。」


「ん、知っている。私は雫。これから宜しく。」


「ああ、宜しく。」

「宜しくお願いしますね。」


「雫、リナリーが張り切ってるみたいだけど何かあったのかな?」


「大体は凛の加護のせい。残りは以前渡した私の加護だと思う。」


「あー!そう言えば昨晩風呂上がりのキュレアとリナリーが凄い剣幕で加護を欲しがって来たから与えたんだっけ。魔力消費が抑えられただけで無く、魔法を発動する迄の時間が短縮されたから楽しくなっちゃったんだね。雫の加護があるから魔法の威力も上がっているしね。」


「ん。今迄は私の加護をあたえていても、詠唱しないと発動出来なかった。今はほとんど詠唱しなくてもある程度なら魔法を放てるからリナリーの気持ちも分かる。」


凛は雫の元へと向かい流と泉を紹介する。

雫は軽く頭を下げると流も同様に頭を下げ、泉は両手を前にやってお辞儀をする。


凛は今も楽しそうにしながら的へ向かって放っているリナリーを見て雫にそう尋ねる。

リナリーは氷系中級魔法のフローズンスピアや、レコード盤を50センチ位に迄大きくした様な物が高速回転して敵を切り裂く水系中級魔法のアクアエッジ(水の刃)等の魔法を立て続けに放っていた。


雫がそう答えると、凛は少し驚いた表情になりながらそう言った。

雫はリナリー同様に嬉しそうに天歩の練習をしているキュレアを見た後、再びリナリーの方を見てそういうのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ