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ゆるふわふぁんたじあ  作者: 天空桜
死滅の森開拓&サルーン都市化計画編
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117話

集まった人達に凛は何でも無いと言い、紅葉は物凄く不機嫌になっているクロエを必死に宥めている。


その後朝食を済ませ、朝食後の訓練の際に凛と紅葉は、納得いかないのか未だに拗ねているクロエを呼んだ。


「最近、僕達は訓練中に自分の時間が取れなくなって来たから、朝食の前にも訓練をする様になったんだ。」


「それを今朝私が気付いて、暁達を起こし凛様の元へと向かって訓練に参加させて頂いたのです。ですが幸せそうに寝ているクロエを起こすのが可哀想だったのでそのまま寝かせておいたのです。クロエ、ごめんなさいね?」


「そうだったんだ。起きたら紅葉様も暁様達もいなかったから不安になってしまったの…。紅葉様、こちらこそごめんなさい。」


凛がクロエに説明した後に紅葉はそれに説明を加え、紅葉は少し申し訳無さそうにしてクロエに頭を下げる。

クロエは悲しそうな表情で言うとこちらも紅葉へ向けて頭を下げ、2人は和解したのだった。


その様子を見ていた篝はこのまま普通に朝食後の訓練だけをしていたらもうすぐ進化しようとしているクロエはおろか、その他の人達にも追い抜かれるかも知れないと危機感を感じた様だ。

篝はエルマ、イルマ、藍火、リーリア、琥珀、瑪瑙、紫水を呼んで話し合い、翌日から自分達も早朝訓練に参加する事を決める。




因みにライムは雫と一緒だと落ち着くらしく、基本的に早朝訓練以外は雫にべったりなので今も雫のそばで訓練している。


「ライム、早朝訓練は私も本気にならないといけない。悪いけどその間はお留守番。」


「…残念。」


美羽が目覚めた次の日に自分も参加しようと雫が準備をしていると、少し大きなクッション位の大きさの状態のライムももそもそと床の上を動いて一緒に行こうとしていた。

雫はしゃがんで右手の人差し指を上に立ててライムの前に突き出してメッ、と言いながら説明すると、ライムは残念に思ったのか少しだけ形がでろっ、と崩れてしまった。




「おーい篝ー、藍火ー、お前達訓練は良いのかよー!」


「ああ、済まない!今行く!それじゃ皆、明日からそれで宜しく。」


火燐が訓練中にどこかへ行ってしまった篝と藍火を探しに来てくれた様だ。

火燐は叫びながら2人を呼ぶと篝も叫びながら返事を返す。

その後集まった皆に同意を求めると皆は頷いた。


因みに戦闘組の中で藍火と篝は炎に適性があるので火燐に、

ライムは水の適性があるので雫に、

リーリアと琥珀、瑪瑙、紫水は風に適性があるので翡翠に指導をして貰っていた。


エルマは光でイルマは闇なのだがどちらも専門で指導出来る人がいないので凛、美羽、それと紅葉に教えて貰ったり一緒に訓練したりしている。


紅葉達が王都へ行った日からここに住むようになったルルも、翌日ロイドを迎えに行った際に自分の部屋にある戦鎚ハンマーを持って来て訓練に参加する様になった。

今も扱い方について凛と打ち合いながら教わっている所だ。


クロエは炎以外に適性がある為全属性の魔法を扱える凛と美羽に魔法を教わりながら、武器であるチャクラム(円月輪)を持って今は接近戦の動きを練習している。




「クロエ、武器なんだけど杖で良いかな?」


「杖は何か格好悪いから嫌!暁様達が相手の近くで攻撃するので、私は離れた所から援護したいと思うの。」


「…となると弓かな?」


凛がクロエは今迄は魔法を主体にしていた。

なのでこれからも魔法を主体に戦うだろうと思いながら尋ねると、遠距離武器が欲しいと言われたので凛は弓を用意してクロエに手渡す。


しかし10分程練習して全く駄目だったので翡翠を呼んで更に10分程練習してみたのだが、どうやらクロエに弓の才能は無かった様だ。


クロエはショックだった様だがそれでも遠距離が良いと言ったので、凛は2分程で手裏剣、練習様にと刃の部分を潰した苦無くない、スリングショット、ブーメラン、チャクラムと言った投擲とうてき武器を用意して地面に並べた。

それらを一緒に見ていた美羽、翡翠はおー、と少し興味がありそうな表情をし、クロエは並べられた初めて見る武器に目を輝かせた後、見た目もあってか直ぐにチャクラムを選んだ。


どうやら投擲なら問題無いらしく、年相応に楽しそうに投げては鉄の鎧の的にバシバシ当てて回収してまた投げるを繰り返していた。

凛はその間に今のクロエの強さでも大丈夫な様に暁達が普段腰に差している武器と強度や切れ味が同じ、旭や小夜が身に付けている腕輪と同様に魔力を込めて念じたら手元に戻って来る機能を付けたチャクラムを2つクロエに渡した。

改良したチャクラムは直径50センチ程の大きさで、持ち手として内輪部分に真っ直ぐな棒の様な物を付けている。


クロエは早速腕輪を左右の手首に着け、それぞれのチャクラムに設けた持ち手を掴んで的へと向けて投げる。

その後暫くの間楽しそうにしながら鉄の鎧の的をスパスパ斬っていたのだった。

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