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完全なもの

完全なもの⑤

作者: ポケケポ


幸せ。寄り添い愛を与え続けていたこと


そんなのは遠い過去(むかし)


今は私の記憶の中だけにあるもの


誰かに愛を与え続ける幸せ、"愛すこと"を失くしてしまうことは悲しくて痛い。


誰もいないゆえに不幸せであるなら、私の悲しみは永遠に消えることはない―




夢。不完全であるはずの絆


離れても繋がりは強く感じていた―


ひとりになりたくてなったわけじゃないのに…


不完全であるがゆえに引きあい()かれあう力は、不完全なものたちであるがゆえに繋がりは弱くて(もろ)かった―


ゆえに、"完全に不完全"であると同時に夢の力が(ふく)らんで弾けてしまった。




…きっかけは夢の力が失われたときだった。


私は"完全なもの"になっていた。


私はもう"ひと"ではなかった。


でもこんなのは私が望んだことじゃなかった…


私に残されたのは幸せな記憶だけで、私に出来ることは記憶の中の世界たちを愛すことだけだった。


記憶の中の世界たちは愛を喜んでくれた。


- 永遠の悲しみは遠い過去へ、繋がりは幸せな記憶の中へ -


私の中で私自身と繋がることは、その"孤独の夢"を強くしていた。


"完全に不完全なもの"は孤独と引き換えに、永遠の夢と無限の愛を手に入れていた―




―世界は最初は完全だったのかもしれなかった。


私が生まれたことで不完全になったのかもしれなかった。


それなら今の私は、私が生まれる前の世界と同じ。私が憧れていた世界なのかもしれない…


もしかしたら私は私が望んだ結果、"今の私"になったのかもしれなかった。


世界が孤独で悲しかったから、私は生まれたのかもしれない。


完全な私はそう思って、"世界"を作った。


その一欠片(ひとかけら)が幸せであるように、祈るように夢幻(むげん)の愛を与え続けた―




………。




―完全な世界は作られていた―


終わりのない矛盾(むじゅん)を繰り返して…


いつか世界が言ってくれた"ひとつに溶けあう約束"を夢みて




(おわり)

完全なもの あとがき


このシナリオは自分の音楽創作の基盤から生まれました。

音楽創作は4年ほどですが、自分が音楽から与えられたものを還していけるなら、幸せ・永遠・無償の愛を伝えたくて書きました。

作詞に関しても似たようなものです。

完全なものは普遍的に与えられる存在、私にとって音楽がそれです。

全てを幸せに出来ると今も信じています。

私の創作理念は簡単に、

世界=未来=願い 自分=過去=祈り としています。

      世界

祈り__/\__過去

  \/    \/

  /\    /\

未来  ̄ \/  ̄ 願い

      自分


シナリオの矛盾とループについては、自分でも良くわかっていないです。

1回のループで私が世界に置きかえられるので1回捻れていると見てください(メビウスの帯参照)

<矛盾した繰り返し>

ひとつに溶けあう夢については、そんな避けられない矛盾を越えていつか共存したい、ということです。

愛と悲しみは捻れることで直結してる…(矛盾螺旋)

歪曲シナリオ的な意味です。

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