任務の内容
「極秘任務?そんなの孤児院にいた頃、山ほどやって来たじゃないですか」
「あ~、違う違う今回はそういう奴じゃなくてさ、良い方向に物事を持っていけっていう」
「要は殺しじゃ無いってこと……」
「ウチラに殺し以外の依頼とか久し振りすぎん?」
「ってことはあの人からってことですか?」
「そうそう、そう言うこと~」
あの孤児院は普通じゃなかった。世界の平和のために人を殺す、要は殺し屋の育成現場だった。建物自体が山奥の森のなかに有るものだからほとんど、人が来なかった。そんなところに、人を殺す少年少女がいるとは思ってもなかったのだろう。
そして、施設を僕が旅立って4年たった、僕は施設から特別に許可を得てここにいるだけなので指令を受けたら今でも人を殺すことがある。それはもちろんこの人たちもだろう。故に僕たちは【正義の殺し屋】と呼ばれている。
「それで、内容って?」
「いったジャーン、私たちは一員をやっていくつもりだって」
「つまりだな、ずっと引き取り手がいなかった私たちに哀れと思ってか、惑星八大家の方々が里親になると言い出したのだ」
「なるほど、……でなんで今さら僕にこの事を?」
「いや~、それがねランドランドに新しい州が誕生しちゃってさ~その人たちが私たちも引き取ります!て言って聞かないのよ。」
「あいつらも下手に言えないんだろうな、なんとかお前のことも使えないかって泣きついてきたのだ。全く呆れるな。」
「それに、法務大臣様から聞く限り皆、それぞれの家の宣伝をしたがっているだけで、私たちに粒ほどの興味もなかったですわ」
「おそらく、新しい州の人達もその類いだろうなぁ、ま、低脳の猿にしちゃよく考えた方じゃなぁい?」
「つまり、惑星九大家は今腐りきっているんだ。だから私たちが潜入してまずは報告してほしいらしいよ。」
「あとの対処はあの人たちがしてくれるらしいですよ。」
「なるほどねぇー、……別に僕は言っても良いですけど?」
「ホントに?やっっっっっっったぁぁぁぁぁーーーーー」
「うるっさ……」
「よいのか?お前はミシュランの料理長だぞ?ダメ元だったのだが」
「良いんですよ。あの人たちのなかに料理長になろうって人がいなかっただけですから。」
「ヤッター、タッツーがいるだけでかなり良いもんね‼」
僕がこの世に生まれて本当の親友と言えるのはこの人たちだけだ。この人たちとこれから一緒になれると思うと心が踊り出しそうな気分だった。施設で一緒にいたときに遊んだ思いでは今でも忘れない、と思い惑星という新天地を楽しみにしていた……………………のだが僕はまだ知らない、この極秘任務が僕の人生を大きく変えることになるとは………………
今回はちょっと短くなりました。