戦闘
誰もいない街というのは、何回来ても慣れない。
自分達が育って来た街だというのに。
「フォン」と、音がして無線が入った。
『豊田君そこ右にまがって200m先ライナス5体』
「了解。」
ここを、右っと。
「あ、あれか。」
遠くに人らしき影が、あった。
ライナスは、人型のロボットで今まで確認されているものはCPとよばれる強さでわけられていて、CP5〜CP30までが報告されている。
「第4豊田祐馬部隊、戦闘にはいります。」
「司令室、了解。作戦Bで、おねがいします。」
そう、三条さんの声が聞こえたので、戦いが始まる。
「じゃあ…今日も皆さん生きて帰ってきましょう。」
この言葉は、毎回言っているのだがあまり実行された事がない。正直、言ってこの言葉が、仲間を殺しているんじゃないかと思った事もある。
それでも、
この言葉を言っておかないと、気が狂いそうになる。
仲間が、何人も死んでいくのだ。
怖いを、通り越している。
それでも、戦わないといけない…
数年前のあの日々を取り戻すために。
「第4豊田祐馬部隊戦闘開始!」
戦闘が、はじまった…。
「そこ、大希右からお願い!」
「わかりました。」
♢
僕が戦っているところ申し訳ないが、僕の装備を紹介しておこうと思う。
武器は、双刀黄昏
江戸時代、あまりの切れ味に地中に埋められた伝説の二本の、日本刀で、ライナスを倒すのに、重宝している。
ふ
今、地上にいる人には、役割が三つある。
一つ目は、司令官。
これは、三条さんが務めている。
司令官の人は、全体に司令をだす。
二つ目は、守護。
これは、この部隊ではない第7,8,9部隊の人達がやってくれている。
この人達は僕達を守ってくれる僕達とは、別の訓練を受けてきた人達だ。
そして三つ目、僕達の攻撃
攻撃を主に、守護の人達に守られながらライナスの数を減らしていく。
まぁこんな感じで攻略していく予定なのだが…
それも、たかが知れている。
所詮は人である。
圧倒的なロボットであるライナスの武力に押されるしか無いのだ。
それでも、生き残るには戦って、戦って、戦って、戦ってこの地表を、取り戻すしか無いのだ。
♢
『豊田くん!?聴いてる?』
おっと、ボーっとしてたら三条さんから入っていた無線を聞き逃してた。
「ごめん周りがうるさくて聞こえなかった。」
苦し紛れの嘘だった。
『まぁそんな事どうでもいいや。速く本部に戻ってきて!二回目だけど、周り囲まれているから!』
どうやらこのまま行くと、三条さんに怒られる運命のようだ。