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スーパーステップ  作者: もしうさ
5/8

滝上 結 2

「見つけた!」

柱の影に、結はいた。

見つけるまでに時間がかかってしまった。


「おい結さっきは、悪い事した。ごめん。」

「昔の祐の方が優しかった。」

「ごめん。…」


もう、それしか言えなかった。

久しぶりに見た彼女は、以前の彼女では無いように思えて仕方がなかった。

「ピロリン♪」

タイミング悪く、無線が鳴った。

「はい。」

『豊田君、私だけど。』


電話の主は、三条さんだった。

「なんだ?」

『もうとっくに、集合時間すぎてるよ、はやく!』

「うん?まじで?うわ、本当だ!今行く」


電話を切ると、再び結の方を見た。

「ごめん、行かないと。」

「行けば…」

「今日は、帰ってもいいし、自由で、…帰りたかったら出口はあっちだから…」


そこから、言葉が、出てこなかった。

彼女は、何か言いたげだったが僕は、その場を後にした。

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