うるさいわね
ん、まぶしいわね。
体がだるい。
=バサバサ=
あぁ、そうかお腹を刺されて死んだのだったわね。
痛みがないなんてさすが死後の世界かしら。
天国かしら?
地獄かもしれないわね。
まぁ、どっちでも同じか
もう疲れてしまった。
=バサバサ=
最後に祈った通り、彼は天国に行けたかしら?
贅沢をいうなら同じところに行きたかったのでけど…
そこまで望んでは強欲か、
”リ、、ザ、、”
ん?誰かに呼ばれた気がする。
=バサバサ=
ってか、さっきからバサバサうるさいわね!
少し、イライラしてきたときに、
”リザ!!”
あら?彼の声が聞こえてくるは?
まさか、幻聴かしら?
ここまでくるとちょっとやばいやつよね私…
まぁ、幻聴でも声が聞こえるならこのままでいいわ!
そう思って聞いているというのに…
”リザ!起き=バサバサ=て!!”
「ちょっと!!彼の声が聞こえないじゃない!!!
バサバサ、バサバサうるさいのよ!!!!」
ガバっ!!!
勢いよくだるかった体も気にせず起き上がる。
すると、真っ白な空間であった。
一瞬幻聴もバサバサも忘れてしまい。
「あら?地獄?天国?どちらかはっきりしてほしいはね。」
と、口からでてしまった。
あら、声はでるのね。
まぁ、死後の世界だしなんでもありなのかもね。
と、自己完結をした。
少し見渡そうかと思ったとき、腹部に衝撃がはしいった。
今更、刺された傷が復活したのかと思って慌てたが、
そちらを見て固まった。
あぁ、
あぁ、
あぁ、勝手に頬が濡れていく、
私が見間違うはずがない
最後まで見ていたのだから
精一杯祈ったのだから!!!
「ギル…」
腹部の衝撃は、
抱きつかれたもの
その正体は、
私の愛しい、愛しい、旦那様であった。