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再誕

早めの投稿!!心がけます


ブックマーク&最高評価お願いします!!!!



(さて・・・・・・ まずは!!)


ペオニア足を叩きつけると同時には風を発生させ、土煙と共にガリへと放つ


「・・・そのような小細工」


ガリは素早く距離を詰め、土煙を切り裂くも、そこにはもうペオニアの姿はない


「なに? どこだ・・・!!」


(ここだよ)


そう思うペオニアは、すでにガリの背後をとっている


ペオニアは土煙を起こした後、別に逃げたわけではない。闇魔法による魔力の隠蔽などはしたが、前転の要領でガリの股の間を潜ったのだ


(この体になって、あんまり足音がしなくなったのを利用したけど・・・こんなにばれないもんなんだな)


まさに灯台下暗しだ


(って、こんなことしてる場合じゃない!! 魔力感知される前に隠れないと)


あの細身の体で筋力があるとは到底思えないが、この世界では見た目の情報で強さを測るのはほぼ不可能だ


前前世では、幼女の見た目のに騙されて肉弾戦でフルボッコにされたこともある


ペオニアは距離を取るのが最も最適解だと確信する


後に、それが悲劇を呼ぶとも知らずに








「奴隷ごときが・・・」


ガリは近くにある木を乱暴に掴む、するとみるみるうちに木が葉が色を失い朽ちていき、ついには軋みをあげ砕け散る


粉となった木屑を握りしめ、ガリは心底憎らしそうに言葉をこぼした


「俺から距離をとると言うことがどういうことか、身をもって教えてやる・・・!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「だいたいこの位か・・・?」


ペオニアはガリが視認出来なくなってから、さらにガリの魔力感知を大幅に見積もって、およそ150m


(さっきの土煙で消費した魔力を、ある程度は回復させないと、()()()を使うには、大量の魔力がいる)


この無謀とも思える作戦、その成功の鍵を握る切り札、それを使うには莫大な魔力が必要になる


先程の突風も風を圧縮して、かつ前方にのみ放つことで、魔力消費を少なくしていた


(MAXを100として、奥の手のための魔力80、その後動くための魔力10、残り10を切り札のサポートに・・・)


魔力の配分が決まり、ペオニアが移動しようとして立ち上がろうとしたその時、ペオニアの魔力感知は()()を捉えた


魔力感知に飛び込むように放たれたのはそれは、まさに光線


だが、ペオニアの魔力感知は、それが水弾であることを即座に見抜く、が、速すぎる


何とか直撃は避けたが、髪と肉が少し削られ、その痛みで涙が浮かぶ


それを何とか押さえ込み、狙撃手を探すが、全く見つからない


「一体、どこから・・・・・・」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ちっ、外したか・・・」


ガリは指先から煙を発しながら歯噛みする


「だが」


(何一つ、問題なし)


すると、ガリは手を銃の形にし、指先に魔力を集める


ガリの魔力感知の有効範囲はあまり長くはない、相手を捉えるのは光の屈折を利用した魔法〔スコープ〕を使う


(狙うは足、次点で腕か・・・)


ガリは動かない少女に銃口を向けることに少し心を揺らしつつも、一度深呼吸をし、瞬時にスイッチを切り替える


そして


BAN!!


スナイパーライフルと見紛う音を響かせ、指先から発射された青い魔力をまとった弾丸、いや、“神の槍(ポーカードット)“は、真っ直ぐに、そして凄まじいスピードでペオニアの足へと迫る


だが


「チッ、またか」


ガリが[スコープ]越しの景色で視たのは、すんでのところで回避した少女の姿だった


「ブランクがあるとはいえ、こうも見事に外すと、もはや滑稽だな・・・」


ガリは自嘲気味に言う


(“弾“も切れた・・・ だが次は外さん) 


するとガリは、先刻と同じように木を鷲掴みにするすると、木も同じように枯れ、粉々に砕ける


能力(スキル)『吸水魔(バレットオブバンブー)


対象に触れることで、対象の水分、または魔力を吸い取ることが出来る(水分は魔力に変換できる)


吸収された魔力は専用の臓器に貯蔵され、好きな時に引き出し、使用できる


さらに、この能力で水分を吸い取って魔力に変換した場合、その魔力は水魔法への高い適正を得る


要するに、水魔法限定で魔消費が押さえられる上、威力も上がる一石二鳥の魔力になる、と言うことである


ガリはこのスキルのポテンシャルを最大限引き出すため、先程の水鉄砲の原理の魔術を開発した


(いつもはデネブの弾&粘(ミートガム)で、相手の行動範囲を狭め、そこを俺の吸水魔(バレットオブバンブー)の特製魔力で作った水による狙撃で仕留めるのが、必勝パターン何だが・・・)


今デネブは灰色髪の獣人の相手で手一杯だ


(つまり、この状況のベストは、こいつは速めに仕留めてデネブの加勢にいくこと)


容易い


ガリは口で弧を作り、溜めたばかりの魔力を指先に集中させる


話を戻すが、この水鉄砲、“神の槍(ポーカードット)“は、指の水を圧縮させて放つため、圧縮に応じて貫通力と飛距離が上がる


そして、ブランクを考慮した場合のこの技最大有効射撃範囲は


およそ、5km


ガリの指先がまばゆく輝き、その指から最速の槍が満を持して放たれた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


一方、ガリが圧倒的なまでの遠距離攻撃手段を持っていることを知ったペオニアは、一方的に狙撃されることを恐れ、自らが必死に稼いだ距離を、今度は自ら縮めるという事態に陥っていた


(くっそ、悪い意味でプラマイゼロだぜ・・・!!)


出来れば全力疾走で戻りたいところだが、体を前にして走ることにのみ集中した場合、弾丸を避けるのは困難になってしまう


(当たらないようにするために三次元的な動きを強要され、余計な体力を使う羽目になるし・・・ いつの時代も遠距離攻撃はめんどいな・・・・・!!)


すると、ペオニアの聴覚が、自分を死に至らしめる弾丸の発射を捉える


(きた!!)


さっきから打たれてるのを合わせて五発目の光線がペオニアの肌を焼く


(ガリもこっちの動きに慣れてきたか? 三発目くらいからカスるようになってきたし、速めに距離を詰めないとヤバい)


近付けば弾丸の対処が出来なくなり、かといって離れればこちらの行動は完全に予測され、撃ち抜かれるのは時間の問題


(どうする?)


考えているペオニアに、六発、七発目の弾丸が容赦なく降り注ぐ


そして


(くそ、完全には避けきれなかった・・・)


その二発は先程とは違い、肩とこめかみを抉りとった


(足は何とか避けたが、傷が深い、けど治療してる暇は・・・)


その焼けるような痛みに、ペオニアは一瞬足を止めてしまう、そして、それを逃すガリではない


さらに今回は


「なっ!! 散弾だと!?」


先程の狙撃ではない、おそらくだが弾幕を張りこちらが避ける隙を与えない気だ、そしてそれは


「最善だよくそったれ!!」


10、50、100、いやそれ以上


威力はないので弾くことは出来る、速度もないので避けることも出来る、だが


ポタ、ポタ・・・


ペオニアの体には、決して浅くない傷が無数に刻まれていた


その身をよじってしまいそうな激痛に、さすがのペオニアも参ってくる


「止まった・・・?」


ガリは少女のいきなりの行動に困惑する


(傷を受けて観念したか? いやしかし獣人基準ならあの程度の傷は傷に入らないはずだが・・・)


「おおっと、いけないいけない・・・」


考えなくてもいいことまで考えてしまう、自分の悪い癖だと、ガリは自分を戒める


(今優先すべきはこの狩りを速やかに終わらし、他の管理人のフォローに入ること、魔力切れが理論上ない俺なら、他の狩場でもある程度は役にたつはず)


いつまであのままかもわからない、速やかに弾作りを始める


(この距離なら、あまり溜めなくても問題なく撃ち抜ける。三秒くらいか)


三秒、いつもなら、あくびほどに感じる短い時間


だが、


「何だ、溜まりが、悪い?」


(いや違う、こんなことは前にも)


命に危機や極度の緊張下で起こる、時間感覚の矛盾


(俺が、()()に?)


あり得ない、だが、どれだけガリがそう思おうと、遅くなった時間が戻る様子を見せない


その焦れったいほどの時間のなか、ついにガリが求めていた時が訪れた


「チェックメイトだ・・・」


指先から放たれる、絶死の神槍、いつもの光景、これで何人も葬ってきた、だから、ガリはその違和感にすぐさま気づいた


いつもの、獲物を撃ち抜いた感覚が、()()ことに


次の瞬間、少女の姿が煙のように霧散した


「!?」


ガリはそのあり得なさすぎる事態に、一瞬とはいえ冷静さを欠いた、欠いてしまった


その一瞬の油断、その瞬きほどの時間のなかで、確かに聞き、感じた


肉を貫く音と、内臓を貫かれる感触を


「グフ・・・!!」


「やっと一発・・・ 先は長いね」


そこには、肩から滝のように血を流すペオニアの姿があった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ガリの腹を貫いたペオニアの作戦は至極単純であった


それは、一気に距離を詰め、一撃を加えること


もちろん通常なら、そんなものはまさしく夢物語だ


凄腕のスナイパー相手に止まった挙げ句、一撃を加えるなど出来るわけがない。


そう、通常ならば


ガリは、少女であるペオニアに油断していて、かつペオニアは当たる場所がわかっていれば避けることができる


むしろ、止まることで相手が狙う場所を足に絞ることができ、避けやすくなった


あとは溜めた力に加え、魔力の隠蔽で姿を感知されにくくすればいいだけ


「・・・という訳だ」


「なるほど、グフッ、お前イかれてるんだな・・・ だが」


ガリは手を前に差し出し、笑う


「この距離なら俺に分がある、軽くミイラにしてやるよ」


能力(スキル)のヒントをそんな簡単にさらすなよ・・・ まぁいいか」


ペオニアは魔王時代と同じように、不敵な面持ちで、たっぷり間をおき・・・問う


「名を名乗る気はあるか? 管理人」


ガリは心なしか少し躊躇ったあと


「・・・・・・ガイル・リット」 


「!!」


まさか名乗られると思ってなかったペオニアは少し面をくらい、ヤバいと焦る


(名前、考えてない)


まさか、戦闘中にこんな問題にぶち当たるとは、予想外なことで固まる


かといって名乗らないのはカッコ悪すぎる


(何か、何か・・・ ハッ!!)


「・・・どうした? そっちは名乗らないのか。奴隷だからといって、名乗りを求めておいて自分は名乗らないのは、ずいぶん無作法だな」


ガリの挑発、だが、その程度では今のペオニアの心を揺らすことはできない


「・・・ラテュロス」


「なに?」


「聞こえなかったか? ラテュロス!! それが私の名だ!!」


そうしてペオニア、いやラテュロスは、高々に名乗り上げた


その姿はまるで、神王と言われた、ありし日の魔王のようであった


ラテュロスってポケモンみたいじゃないすか?


ブックマーク&最高評価お願いします!!!!


次回もお願いします

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