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幻覚魔法

遅れてすいません!!

「嘘だろ・・・・・・・・」


「弾かれた・・・・・・・・・・・・?」


「あの威力を、正気か!?」

 

自分の包喰焔クリーメイションを弾かれたことにテルスが、そしてそれを観測・補助していた私も絶句する


その様子を見て、アスピダが信じられないと言わんばかりに叫んだ


だが、それに構っておる暇は無さそうだ


「マズイ・・・・・・・こっちに気付かれた、向かってくるぞ!! テルスは足止め、ノースは()を!!」


「了解!! 砂嵐(ダスト・ストーム)!!」


「もうやっている、影遊泳(シャドーダイブ)


テルスが生み出した全てをすりおろす風を、相手は何でもないように、真正面から粉砕する


だが、数秒とはいえ時間は稼げた


その間にノースが私たちを影の中へと避難させ、影属性魔法を使えないアスピダ、パノプリア、オプロはそれぞれ私含めた残り三人で連れていく


いったん態勢を整える────────!!


だが、そう上手くはいかないらしい  


影の中からは外の光景を見ることが出来る、水面を水中から見るように、そして、その特有の揺らぎの景色の中で────────確かに、目が合った


瞬間。影があっさりと、ガラス細工のように砕け散った


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「いってぇ!!」


なんだ? 何をされた!?


自問自答をするが、なんとなく理由はわかっている、わかっているが、認めたくないだけだ


先ほどのように影を無理やり()()する方法は二つしかない。ひとつはノース戦の時にやった、強烈の光で影を存在できなくする方法


もうひとつは、影を魔力で()()()()()こと、ただしこれはほぼ不可能に等しい。海で特定の魚を爆弾であぶり出す、というのがもっとも適切だろうか


それを魔力で行うのだ、最悪死んでも不思議ではない、だがそれを目の前の()はその方法を使い、平然とした顔で立っている。ふざけるな、と声を大にして言いたかった


周りにはアスピダしかいない。おそらく他のやつは影の崩壊の影響で吹っ飛ばされたのだろう


するて、アスピダが目を見開き、叫んだ


「テメェ、クタヴァーか!? なんでここに」


「クタヴァー? あれがお前らが倒した“氷像“なのか?」


ライトブルーの髪を持つ美丈夫と聞いていたが、目の前にいるクタヴァーの見た目は大きく違う


髪は真っ白に染まり、体のそこかしこに血管が浮かんでいる、そんな痛々しいと言って差し支えない見た目とは裏腹に、その目には強い意思と殺意を感じ取られる

 

「クタヴァー、そうかクタヴァー。この()()はそんな名だったな」


依代(よりしろ)・・・・・・・・テメェ、悪魔かなんかか?」


「そんな(けが)らわしい能無し共と我らを一緒にするなよ人間─────────我が名は寄生(ラプティス)。そして、“魔人“」


「“魔人“、寄生ラプティス・・・・・・・・・・」


「少し喋りすぎた・・・・・・・さあ、(しま)いだ」


話しはそれだけと言わんばかりに、ラプティスは自らの武器である異形の大剣を振り下ろした


それは吸い込まれるように私の体を両断して、絶叫するアスピダの前で、私()死んだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「!?」


だが、その次の瞬間もっとも驚愕していたのは、他でもないラプティス自身だった


ラプティスは剣を振り下ろした、そして目の前の人間を叩き斬ってやった。間違いないはずだ


だが目の前には何もない────────先ほど、まるで煙のように死体が消え去ったのだ


『幻覚』。今おきた現象を、真後ろから感じる膨大な魔力でラプティスは理解した


逆に夢を見ているようだった、何もない空間に、くっきりと人影が浮かぶ


先ほど斬ったはずの人間、ソイツがどこにしまっていたのか、身の丈以上の巨斧を構え、今にも振り下ろさんとしていた


「“我が振るうわ破壊の爆斬(ばくざん)、我が斧撃(ふげき)、地ををも断とうぞ“」


詠唱。『誓約』の応用、あらゆる魔法、能力(スキル)、技術の効果を底上げする技法


体が動かない、まだ幻覚の効果が残っている


「消し飛べ!! 爆裂斧撃(エクス・バスター)!!」


体を捻り切るような勢いで回転させながら突っ込んで来る。遠心力と爆発によるエネルギーをはち切れんばかりに内包した斧頭が、棒立ちのラプティスに吸い込まれるように直撃した


直後、耳をつんざく爆音と共に、斧頭に込められた爆薬が炸裂した


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・・・・・・・ハッ、んなこったろうと思ったよ。起きろ、バレてるぞ」


そう煽った私の声に、ラプティスは何事もなかったように立ち上がった


幻影魔法と爆裂斧撃エクス・バスターのコンボ。普通なら確殺レベルなのだ─────さっき攻撃したときの妙な手触り、まさかと思ったが本当に生きていたとは


「─────────貴様、()を知っていたのか?」


「いや、お前のその、なんか()()()()ような気配が気になっただけで、確証はなかった──────で、どうなってるんだ、それ?」


先ほど爆撃してやった箇所。本来なら消し飛んでもおかしくないそこからまろびでる、目やら腕やら尾やら剣やらetc(エトセトラ)・・・・・・・・ 常人なら失神してしまいそうなほどおぞましい光景が広がっていた


()にわざわざ情報はやらん・・・・・・・・そう、敵。お前は敵だ」


その言葉を皮切りに、胸の裂け目から洪水のように、魔獣や人が()()()()()───────その光景に静かに冷や汗を滴しながら


「早く来てぇ・・・・・・・・・・」


情けない言葉をこぼし、斧を構えなおした





一応捕捉です。今回ラテュロスが幻覚魔法を打ち込んだタイミングですが、ラプティスが向かってきて、影に潜ったタイミングでは、すでに幻覚にかかっていました


そのため、クタヴァーと叫んだアスピダは幻覚で、ラテュロスは相手がクタヴァーぢとわかっていません

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