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決戦開始

遅くなってすいません!!

寄生型魔獣


寄生型、と言う名の通り。他の魔獣や通常生物に寄生し、様々な害を及ぼす


この魔獣達の及ぼす被害は並みの魔獣の比ではなく。ギルドでは危険度“特級“のという判断がされている


これは特別(とくべつ)危険度(きけんど)階級の略称であり、これはギルドだけではなく、人類が一丸となって倒すべき脅威と言う意味であり。本来なら国単位の討伐隊が動く


「ほっ、ホントにあの纒蟲ラークスなのか!? “ヴィルドトネルの悪夢“の!!」


「なんだそれ? 纒蟲ラークス纒蟲ラークスだろ」


「知らないのかい!? 有名なおとぎ話だよ」


聞いた話を要約すると、何でも過去に栄えていた“雷国“ヴィルドトネルという国があり、それをたった一匹の纒蟲ラークスが滅ぼした。と言う話らしい


誇張、と思うかもしれないが意外にもそうは言えない。纒蟲ラークスは糸のような体をしているが、人類とは比べようもないほど知能が高く、さらに宿主を餌に単為生殖(たんいせいしょく)までする、“特級“もやむなしの危険度なのだ


しかし不味いことになった。そんな化け物を倒すとなると、相当な賢策か奇策が必要になるが


「────────そんな暇もくれないか、二人とも荷物をまとめて逃げるぞ。ここがバレたみたい」


「おっおい、いきなりすぎだろ!! 作戦は!?」


「んなもん走る間に考える!! とりあえずテルスとノースと合流してからだ!!」


直後、洞窟の崩壊と共に、ゾンビモドキの群れが視界を包んだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「だーもう鬱陶しい!!」


「文句言うな!! おら爆弾食らえ!!」


爆球(ボム)爆球ボム爆球ボム!!」 


光旋(ライジング)!!」


洞窟からの脱出に成功した後、助かった思ったのも(つか)の間。増援のゾンビモドキに取り囲まれ、私たちは現在進行形でピンチに陥っていた


一応、囲まれている以外にも理由はある。ここに居る四人は、広範囲攻撃手段に恵まれていないからだ


広範囲攻撃を使うと速攻ガス欠する私、事前準備なしに魔法を使うとこれまたガス欠するパノプリア


アスピダとオプロは一応範囲攻撃を持っているが、いかんせん数が多すぎて攻めきれていない


こんなときアイツがいれば────────!!


そう思った矢先のこと


影波(アブダクト・シャドー)


包喰焔(クリーメイション)


触れるものを焼き付くす豪炎と、全てを圧する影が、哀れな亡者を飲み込んだ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「姉御!! 怪我は?」


「あー大丈夫大丈夫、というかいつの間に包喰焔クリーメイションなんて使えるようになったんだ? しかも燃え移らせもせずに」


火属性魔法、包喰焔クリーメイションは、大質量の炎で相手を包み込み、塵すら残さず完全燃焼させる技。大量の魔力もさることながら、高い魔法制御力も要求される高位の魔法なのだ


確かさらっと、参考程度にしてほしい程度の思いで教えただけのはずだったが


「いや、実用的だと思って、ちょこっと練習したんですよ。そしたら出来て・・・・・・・・」


・・・・・・・・・・そうだった。こいつはこと魔法に関しては天才レベルだった


固有能力(ユニークスキル)が純魔法系なのもあるんだろうが、それを踏まえても圧倒的な才能だ


「・・・・・・・・・・・・・・・・まあいっか。とりあえずありがとう、それで何か情報は掴んだか? こっちは─────────」


テルスの天才ぶりについては今に始まったことではないので無視し、私は二人に、今わかっていることを全て話した


「───────なるほど、攻撃箇所によって死んだり死ななかったりしたのはそういうことだったと、じゃあ、あの()()()()()は、その纏蟲(ラークス)とか言うのが発してたわけか」


「電波?」


「ああ、皆には教えてなかったか、私は鮫の獣人だからな、“ロレンチーノ器官“というもので、どんなに微弱な電流でも察知できる」


一応訂正しておくと、本来“ロレンチーノ器官“にそんな高性能な察知能力はない。せいぜい筋肉が発する電流を察知し居場所がわかる程度


獣人は本来の生物より機能が強力になることが多いとはいえ、これはテルスがおかしいのだ


「で、その電波はどこに?」


「・・・・・・・・・・ここからだと、南南東です。移動してないとも限りませんが」


「いや、もしかしたら巣があるかもしれない。即叩くべきだろう」


ノースの一言で、自然と私たちの視線がリーダーであるアスピダに集まる


その視線を受け、兜の奥に隠れた瞳が閉じ、少しして強い光を持って私たちを見回した


「せっかく手に入れた手がかり。逃すわけにもいかないな」


一言、だが確固たる意思を持った言葉で、私たちは敵の集合地帯に足を踏み入れた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「───────!! ────────!!」


「ほう、生き残りがここへ? 数は六名程度ですか」


たかが六名とは侮れない。先ほど配下達の反応が一斉に消えた。恐らくはその六人組の仕業


「────────────報告はしておくべきか」


遅れを取るつもりはないが、ここまでの人材。何かの役に立つ可能性もある


そうして、自らの()にことの顛末を報告しようとしたとき


「・・・・・・・・・・どうやら、事後報告になりそうだ」


突如現れた圧倒的な()()を、涼しげな表情で迎え撃つ


その事に感慨は抱かない、当然のことのことだから、この()を司るものとして、敗北は許されないから


「さて───────────今日もどうか()く、容易く死んでくれほしいものだな」


災厄の()受け継ぐものとして敗北は許されない。ゆえに一言で慢心を消し、無粋な挑戦者を迎え入れた

ランキングに入りました!! 投稿速度はできるだけ速くするようにしますので、これからもこの作品をお願いします!!

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