奴隷3
お久しぶりです!!
永らくお待たせしました。再再誕、第四話、どうぞ!!
長々とエラの説明を聞いていると、ようやく話に一区切り着いたのか
「以上で説明を終わる。これよりので昼食に移るので、順番にあそこにあるカウンターに並び昼食を貰え。」
その後、食事を終え、同じ道を戻り牢へと戻る、さながら囚人のような生活だ
ペタリ、と牢に座り込むと、ペオニアはある作業に取りかかっていた。
それは脱出しようがしまいが、いつかは絶対確認しなければならない…能力の確認だった。
(まずは、|固有能力からかな、他のはあらかた想像つくけど、これだけは前世のままなのか不確定だし)
そうやって五分ほど考えていると
(いや、やっぱり他のから確認しよう)
理由は、やっぱ楽しみはとっておこうかな~ これだけである
一時間位あるとフツも言っていたので、まぁゆっくりとやっていこう
(さてと、ぼちぼちやるか・・・・・ 手始めに種族能力から調べるか)
そうやってペオニアは自らの記憶を引っ張りだす要領で
スキルを調べる
体の形は座禅に近く、端から見ればうつむいているように見える
そうやって、少し待っているとまるで切れていた糸が
繋がるような感覚にみまわれる
(よし、順調、順調)
そうしてさらにその感覚を強めていると、
徐々に能力情報が頭の中に入ってくる、狙っていた通り種族能力の情報だ
(何々、《暗視》《身体強化》《膂力変換》・・・・・って多いな!!)
さすがに多すぎてびっくりする。だがペオニアはこの結果に少し違和感を持っていた
(《魔力増強》《魔術補正》って…これ前世の俺のスキルじゃね?)
正確にはエルフの種族能力だ、見慣れないものが獣人のもの、見覚えがあるものがエルフのものとみて間違いないだろう。
(これは…まさかスキルが引き継がれてるのか?なら、 固有能力の方も期待していいかな)
そうやって固有能力の情報を探っていると
(ビンゴ!! 前世の俺のスキルだ)
ペオニアは静かに歓喜する、これでもしここから脱出しなければならない状況になったとしても、容易に脱出が可能だ
なんたって、自分で言うのも何だが前世の俺は最強だった。
奴隷商位、簡単に脱出できる
(さて、じゃあ手始めに何か創ってみるか)
そうやって自らの力を振るおうとしたその時
ペオニアの意識は途切れていた
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「・・・・・きろ ・・・・起きろ!!」
「ハウァ!!」
ズキズキと痛む頭に、まるで銅鑼のような大声が響き渡り、ペオニアは目を覚ました
軽く涙目になりながらその下手人をにらむと、ペオニアは軽く周囲の状況を確認する。
周りを見ると、自分を起こした男にに加え、ここにいる全員がこちらを見ていた
それを頭が理解すると、ペオニアは取りあえず
「す、すんません」
ペオニアが謝ると男がが慌てた様子で
「いや、別に怒ってないんだ。ただもう少しで風呂の
時間だから、起こそうとしただけで・・・・・こちらこそ驚かせたようですまなかった。」
さっきとは打って変わって、優しく小さな声で謝ってくる男に、ついこっちが面食らってしまうこっちが
「いえ、こちらこそ…寝過ごしてしまってすいません。」
ペオニアはそうやって軽く謝ると、次に何故自分が気絶したのかを考えようとする
だが、
「はい、皆さん入浴の時間です。直ちに牢から出て
整列しなさい」
(今かよ!!)
タイミング悪くフツがきてしまい、ペオニアは心中で 悪態をつく
それでも、何か出来る訳でもないので
おとなしくフツの言うことを聞き、本日何度目かの
整列をし、転移門をくぐるのだった
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(ふー なかなかいい風呂だったな)
なみなみと湯の張った風呂は、奴隷商ということに目をつぶればまさに天国のようだった
そこで体は温まって、逆に頭は冷え、強く冴え渡った脳で、気絶の理由はあらかたわかった
おそらくだが、あの気絶はは固有能力の負担が、子供の体に流れたことによるショックによるものだろう
実際昔一度同じことになった、今となっては懐かしいが
(それにしても、結構眠くなってきたな・・・・・)
風呂と飯を済ませたことにより、ペオニアもさすがに眠くなってくる、その眠気にペオニアは身を任せようと───────
「はい、あなた達すぐにここから出てください」
(だから今かよ!! ホントこいつってやつは・・・・!!)
静かに怒りに震えるペオニアをよそに、フツはすぐさまペオニア達に牢の外に出るように命じる
それに従いペオニア達は牢の外に出た後、若干早足のフツに連れられ転移門をくぐり、見知らぬ廊下を歩いていた
フツは早足を続けながら珍しく説明を始める
「今からあなた方には優秀な奴隷になってもらうために『選別』と『訓練』を受けてもらいます」
知らない単語が出てきたことでペオニア含めた全員が首をかしげる
「・・・・まぁ説明は後でもいいでしょう。」
どうやら説明を始めたと思ったのはペオニアの早とちりだったらしい
なお、それでこそフツという感想を抱いたのはいうまでもない
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その後は無言の気まずい時間が続くも、その時間も長くは持たず
風呂場時の光とはまた別の・・・・・ 暖かな光が肌に降り注ぐ
その光で少し目をやられてしまい、時間をかけて目がなれてきて、ゆっくりと目を開けると
目の前には、まさに衝撃というべき光景が広がっていた。
見渡す限り、壁、壁、壁、そして足元には申し訳程度に人口芝生が広がっていた
とはいえ久しぶりの外と芝生、大自然の香りが鼻をくすぐる、ということもなかった
匂わないことはない、ないのだがが。それよりも青芝が燃える焦げ臭さや風に巻き上げられた土煙の匂いのほうがはるかに強く匂う。
その原因は・・・・
チュン!!
ボォォォ!!
などの戦闘音が所かしこから聞こえ、さらに色とりどりの光が飛び交う
そんなある種幻想的な景色に唖然としてると
「これが『選別』、その中でもこれは魔法適正の試験で、順番的には3番目にやるものなので、あなた方はこちらです」
そう言うペオニアについていくと、一切の装飾がない
テントが見えてきた
そのまま入ると目の前にはフツと同じような服を着た年若い女性が棒のように突っ立っていた
フツと女性がお互いの姿を確認すると、先にフツから話し始めた
「プロクシー、私はまだ仕事があるのでこれで」
「フェルツ様、申し上げにくいのですが、奴隷への説明は・・・・・まぁやっていないですよね」
「当然です。それは私の仕事ではありませんよ」
さりげなく職務放棄宣言を噛ますと、フツは早足でどこかへ言ってしまった
(こんなが上司だとこの人も大変だなー)
だがあくまでも他人事なので少し楽しい
女性はため息をつくと、キリッと表情を引き締めフツに任された説明を始める
「えー『選別』とは、文字通りどんな奴隷が向いているかなどの個人個人の才能を見極め、分けること。『訓練』は見いだした才能を一級品まで伸ばすこと、」
なるほど、ようは得意を見つけ、伸ばす
(英才教育みたいだ)
「『選別』は3つあり、順に体力、魔力、生存能力を見極めます」
(マジかー、結構キツいぞ)
ペオニアはまだ知らなかった、『選別』はそんな軽いノリで済ましていいものではないと
これからは、ある程度不定期を直していきます
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