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別れと対決

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(ついに、来た、ここまで・・・・・・)


奴隷商の人工芝とは違う、本物の芝生、その香りを、壁に遮られ感じられなかった清涼感のある風がラテュロスの鼻へと運ぶ


その、久しく忘れていた自然の雄大さ、偉大さに、つい涙ぐんでしまう


テルスを見ると、こちらも同じような感じだ、こちらはこらえようとしていないので、愛らしい顔がぐちゃぐちゃになっている


数分ほど見とれていると、不意に風が顔を優しく撫で、何となく風を受けた方向──────ユダの方を向く


その時思い出す、そうだ、この後別れを言わなければならない


(なんていえばいいんだろ・・・・ まずはありがとうだよな? その後、今度いつ会えるかとか)


「なあ、ユダ・・・・・」


だが、その呼び掛けが、返って来るはずもなかった


だって、ここまで導いてくれた、私たちの恩人はそこにはおらず、もと居た場所にはただ憎たらしいまでに緑が広がるだけだったのだから



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ユダがいない、その事にに気付いたとき、あまりのことに驚き声をあげようとしたが、直ぐにやめた


なぜなら、ユダが去った理由を何となく想像できたからである


そして、氷のように冷静になったラテュロスの視界に、一通の手紙と大きめの鞄が目にはいる


手紙を手に取ると、ようやくテルスその事に気付いたようで、何かいろいろ騒ぎ立てていたが気にせず手紙を開いた


そこには、ユダらしい、時候の挨拶すらない、簡潔な文が纏められていた


『お嬢とテルスへ

これをお前らが見てるということは、俺はもう去った後だろう、

お嬢辺りはもう気付いてるだろうが、簡潔にいうと、お前らとの別れがつらくて、別れの挨拶を言ったらずっと離れられないと思ってな、

だからこの手紙で勘弁して欲しい。ギルドに入ればいつか会える、と思う・・・・ それじゃ元気で』


「・・・・・・なんだよ、これじゃあ、必死に別れの挨拶考えた私が、バカみたいじゃんかよ・・・・」


そう言ってラテュロスは、いつも飄々として、それでいて心強い恩人(クソボケ)に、静かに文句と、それを押し流すように雫を頬に伝えたのだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あの後、少したそがれて、心の整理がついたのは、30分たったときだろうか、テルスは文句のひとつも言わず一緒にいてくれて、心配をかけたようで申し訳ない


その後もどこか浮いた感じが抜けなかったが、テルスの心配そうな瞳を見ると、そうも言ってられなくなる


そういえば、と思い、手紙と一緒にあった鞄に手を掛ける


その中身を見ると、そこには袋にいっぱいにつまった銀貨に、下着に服が数着入っていた


何からなにまでやってもらっているようで、少しこそばゆい


ラテュロス達は、素早く麻布の服から、総シルクの下着と服に素早く着替え


丘を滑り降り、壁内を目指して歩き出したのだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


壁内には比較的簡単に入ることが出来た、何でもここはかなりの田舎町らしく、設備も他と比べたらザラらしい


このレベルで? という言葉しか出てこないが、自分の死後からかなりたっているはずなので、当たり前といえば当たり前かもしれない


だがそのためか、門兵の態度も柔らかく、ギルドの場所を聞いたら丁寧に教えてくれた


ついでに行くまでの美味しい出店やギルド員御用達の万屋や鍛冶屋も


そうして、壁内に入ると、町は平和すぎるほど、賑わいと暖かみが溢れていた


途中店で買い食いなどをしながら、5分ほど歩いたとき、ラテュロス達の目の前に、異様な熱気が現れた


そして、それを押し込めている石造りの建物は、ラテュロス達の目的地である、総合ギルドだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


木造の扉をあげると、中は酒場のようになっていた


大柄な男、高価な鎧をつけるもの、それら全てが分け隔てなく酒やつまみを食べている


少し暑苦しかったので、受付らしき場所に直行する


ラテュロス達が受付に近づくと、キッチリとした服に身を包んだ受付嬢が笑顔で用件を聞いてきた


「ギルド登録したいんですけど、二人で」


「ええ、じゃあ鐘が鳴るまで少し待っててくれない? この後講習会があるから」


「わかりました」


この手のこと(子供が来ること)にはなれているのか、何か聞くでもなく普通に接してくれた


鐘が鳴るまで暇なので、私たちは外で観光することにした


「テルスは行きたいとこある、ないなら行きたいとこあるんだけど」


「私は特には、姉御はどこへ?」


「鍛冶屋と万屋、今後も使うかもだし」


テルスも異論がないようだったので、門兵に教えてもらった情報を頼りに向かう


しばらくすると、鉄が鉄を打つことで生まれる独特の香りが鼻に届く


(確か隣接してるはずたから、ここか)


二つの店は、おそらくだが全てが鋼鉄製で出来た建物が鍛冶屋、木製でモダンな雰囲気の建物が万屋だろう


「んー 私は鍛冶屋行くけど、テルスは?」


「なら私も、武器を見てみたいですし」


「そっか、それじゃしっかり自分にあった武器選べよ」


そうして私たちは、重々しい金属の塊の扉に力をこめ、鍛冶屋に入っていくのだった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


中は意外と落ち着いた雰囲気だった、外はともかく中身は木製で、棚には剣から槍まで選り取りみどりだった


そしてその奥で鉄を打つのは


(やっぱりドワーフ(土妖精族)か)


ドワーフ《土妖精族》


種族能力(リーススキル)はもとより、固有能力(ユニークスキル)まで鍛冶にまつわるものが多いという根っからの鍛冶屋種族である


稀にドヴェルグ(地妖精)という戦闘特化のドワーフも生まれるらしいが、それらは前衛として高い活躍をするらしい


ラテュロスはそこらにおいてあった剣を取ると、その瞬間『創造』出来る金属が更新される


実はラテュロスがここに来た理由の約三割はこのためだった


とはいえラテュロスが剣を作り出しても、そこそこの性能の剣しかできない


そのため、ラテュロスは基本的に『創造』で素材を用意し、製作等を自分でやる


なので


「ねぇ、そこの人」


「あぁ? 何だ嬢ちゃん」


「私鍛冶をやりたいんだけど、そのための器具を譲ってくれない? お金は払うからさ」


ドワーフは一瞬呆けた後、明らかに小馬鹿にしていう


「ふん、その枝みたいな腕でか? 冷やかしなら帰んな」


ブチ


「あっ」


テルスがやったなという表情をドワーフに向ける、その理由はおそらく自分だろ


端的に、すごく俗な言い方をすると、ラテュロスは今の発言に───────カッチーンと来てしまったのだ


こうなると、自分では止められない、止めようともしない


「じゃあ、私と鍛冶で勝負してよ、もし負けたら、お詫びに何でもするよ」


「はあ? 正気かお前さん、ドワーフに鍛冶で挑むなんてよ」


「何? ビビってんの? 相手はただの小娘なのに、ドワーフの名が泣くねぇ」


「・・・・いいぜ、やってやろう、ただし!! もしお前さんが負けたら、うちの店で一生下働きしてもらうからな!!」


そうして、二人の間に激しく火花がちり、戦いの火蓋は切っておとされたのだった












なお、この間テルスは、二転三転する状況が飲み込めずに、ずっとおろおろしていたのだった




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