奴隷1
書き方変えていきます!!
何か、水の中に居る気分だった
母の腹の中に入ってるときのような、そんな温もり
(あれ? 俺何を・・・・)
確か勇者に負けて、それで
しばらくすると、体が動かせることに気付く
何をすればいいかも分からず、ただめちゃくちゃに体を動かしてみると、それを止めるように体を包まれる
『お願いペオニア、お願いだから・・・・!!』
包まれる体に、一滴の涙が落ちる、その声に涙に、何か見覚えが、聞き覚えがあるような気がする
ペオニアは、それを確かめるように手を伸ばし
届きそうなところで世界が暗転し、ペオニアは落とし穴のような闇へとおちていくのだった
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「ハッ!!」
浮遊感と共に、ペオニアは跳ねるように目覚める、と同時に、見覚えのない景色に首をかしげる
(どこだ、ここ?)
周りを見渡すと、たくさんの奴らがひしめきあって寝ている。
(これはどういう状況なんだ、俺は死んだはず・・・・・)
「いったいどうなって・・・・・ え?」
その違和感に気づいた瞬間、ペオニアは声を張り上げた。
「なっ、なぁぁああ!!」
「ん…。」
「!!」
─────だが、その声に隣の少女が起きそうになり、全力で声を押さえる。
だがいまだにペオニアは心は困惑と驚愕に支配されていた。
(ど、どういうことだこれは!! 声が、それに手も!!)
ペオニアの目の先にあったのは男特有の骨ばった手ではなく、
白魚のように細く美しい手だったのだから。
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そして一分後
(はぁ…とりあえず状況の整理だ。今の状況を端的にまとめると、こうだな)
1 体が縮んでいる
2 全く知らない場所に監禁されている
3 今の自分の境遇がわからない
4 ムスコがない
(とりあえず“1“、これはかなりヤバイな)
まず、縮んだことで間合いに変化が起きている。
もし戦闘行為をする場合これは大きな弱点になりかねない
次に、筋力や肉体強度の大幅な低下
これもかなり大きな問題だ、前世の感覚のままで過ごしたら確実に怪我をする。
(でも、これは慣れれば大丈夫だ、問題は…)
"2" 全く知らない場所に監禁されている。
これが1番の問題だ。
この場所を知らないということは、もし脱出しなければならない時、何の対策も打てないということだ
もしかしたら外に出たら、人体を一瞬で分解する光線がでるかも知れないし
それ以前まずに出られるかもかもわからない
ちなみに、出られるかわからないという表現を使ったのは、ここがおそらく牢屋だからだ
壁にはここに閉じ込められてきたものが流したと思われる血が黒ずんではっきりとは見えないがベットリとついている、さながら拷問部屋のようだ
そして目の前には鈍い光を放つ鋼製の檻がある
(こんな細腕じゃあ、破壊はできない…か、)
まぁまだ脱出しなければならない状況かもわからない
次に"3"だが、これも問題だろう。なぜなら、この檻という場所も相まって自分が囚人である可能性があるからだ。さらに囚人の中でも死刑囚であることも考えられる
あとは"4"だが…
(…考えないようにしよう。まぁ、結論。一応4も含めて、全て問題だな。)
そして、こんな時にも冷静に状況判断が出来る自分に感心しつつも、人間味が薄れてきていることに嫌気が差す
そうして一人漫才をしていると、隣から小さな、けれどはっきりとした悲鳴が聞こえた
「ひっ…!!」
(・・・・・・・? 何をそんなに怯えているんだ?)
だが次の瞬間ペオニアにもその恐怖の正体がわかる
カツ、カツ、カツ
(!!、誰だ)
まるでいきなり現れたかのように靴が鳴る音が響く
音の響きからして、あと10秒もたてばここにつくだろう
(でも好都合だ、そいつらの服装や顔立ちから何か分かるかもしれない、それにこの状況の説明をしてくれるかもな。)
____だが、警戒していても一向に姿が現れない、もう20秒は過ぎている
それなのに、くつが鳴る音だけが大きくなっている。
そしていよいよペオニアの耳が限界だというときに、そいつらは現れた
現れたのは3人で全員が男だ、3人とも軍服のようなものを着ている、
ペオニアから見て右の男はその服がはち切れんばかりに体がでかい、
左の男はそれとは正反対に、見るだけで分かるほど
線が細い、服も体にあっていないようだ、そして、
最後に真ん中の男
顔は整っている、そして体格は右と左の男を足して2で割ったような中肉中背な平均的な体つきをしている。
だが、そこから放たれる気配は左右の2人とは比べ物になれないほどの圧倒的な違いがある。
(強さの序列は、真ん中…いや、この際面倒だから左からデブ、フツ、ガリと呼ぶか。)
そうやって現実逃避ともとらえられる思考をしていると
真ん中の男…フツがその顔とは似合わないしゃがれた声で話した。
「えぇ、はじめまして、私この奴隷商第3棟の管理人の…まぁ名前は覚えなくて結構、私のことは管理人とでも…」
「お願いします!!助けてください!!私は家に帰らなくちゃいけないんです!!」
自己紹介をしていたフツの声を遮ったのは、隣にいた
少女だ。部屋が暗いのでどんな顔をしているのかわからないが、きっとすごい顔をしているだろう。
だが、その声を聞いても全く表情を変化させることなく
フツは聞き分けの悪い子供に言い聞かせるようにいった
「はぁ、あのですねぇ、人の話しはしっかりと聞かなければならないのでよ。子供であることに免じて1度は許してあげますよ。」
「お願いします!!助けてください!!私は家に帰らなくちゃいけないんです!!」
だが、そうやって優しくフツが言っているのに少女は壊れた人形のように同じ言葉を繰り返している。
そうして、心底面倒くさそうにフツは隣のガリに言った
「…あれを。」
「はい。」
その短い問答でガリには伝わったようで、ガリは懐から
ボタンのようなものを取り出し、そして…押した。
そして次の瞬間、隣の少女の声が途切れた。
「え?」
そうやって間抜けな声を出したペオニアの目の前にいたのは…傷だらけになった少女だった。
「!!!!」
「キャー!!!!」
「な、何が起こって…」
「静粛に」
その瞬間、その場の時が止まったような錯覚を受けた。
なぜなら、フツの声を聞いたとたん、阿鼻叫喚としか
言えない騒ぎがピタリと止まったのだ。
そうして、フゥと息を吐きながらフツが話し始めた
「いいですか皆さん。今から私があなた方の状況とこの場所を簡単に説明して差し上げます。…さわがないでくださいね。」
そうやって軽く脅されたところで、フツが説明を始めた
「ここにこられた方々は皆、この世のゴミです。あるものは賭博に負け財産を失い、あるものは家族の売られ身を寄せるところを失った。」
そう言ったあとに、フゥと一息ついて檻の中の全員に言った
「でも安心してください、そんなあなた方をここでは世のお金が有り余っている方に売り、存在価値を与え、経済を回す、ゴミであるあなた方を再利用するための素晴らしい施設です。」
フツは全て棒読みなのに、熱を感じさせるという矛盾した言葉遣いで、ぽかんとしているペオニア達全員を一瞥し、告げた
「以上があなた方の状況と、この場所の説明です。」
この瞬間ペオニアは自分が最悪の状況であることを知った
愛読お願いしますします!!