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召喚魔王

こんにちは、初投稿です!!

書籍化、アニメ化目指してるのでいいね、ブックマークお願いします!!

魔王


それは名実共に最強存在の称号であり、その強さは世界の均衡すら歪めかねない


そして、今世代の魔王は、その超越者達が集う魔王達の中でも最強と名高い


そして、弱肉強食をモットーとする魔王達の中でも、郡を抜いて平和主義でもあった


そのお陰か民や兵から信頼も厚く、"神王"の2つ名を持つほどである


そして、そんな無欠な"神王"は


「もう・・・・ 終わりだ」


机に突っ伏し、この世に絶望と怨嗟の声をあげていた


-------------------------

「あぁ、どうしてこうなるんだ…」


そうやってため息をつきながら愚痴をこぼすのは豪奢な服を纏った男だ。


彼の名はペオニア・フォース・クローバー


歴代最強の魔王にしてこの世でただひとりの真祖級精霊族トゥルーエルフ


その顔は神が作ったと言われても納得してしまう程の美しさで、その美しさをさらに宝石を星空のように散りばめたコートが引き立てている。


だがその顔は疲れきり、呪詛にも似た愚痴を吐き続けていた。


「こっちは争いを望んで無いんだぞ…、しかも和睦の条件だってあっちにある程度有利にしたってのに…()()()()()()は戦闘狂が多すぎるだろうが。」


そして一通り愚痴を吐き尽くした後ペオニアは、今日何度目かわからないため息を吐いた


「どうしてこうなったんだ…」




どうしてそうなったのか



すべてを説明するには2300年ぐらい前から説明しなければならない。


歴代最強の魔王こと、

ペオニア・フォース・クローバーは《召喚者》である


その前、いわゆる前世は木瓜花太郎(もけはなたろう)という名前だった。


なんてことのない普通の人生、というほど平坦な人生でもなかったが、それなりに幸せを噛み締めて生きていた。


そう、あの日、あの瞬間までは


会社帰りの夜だった、疲れきり、早く帰り酒を飲みたいという思いとは裏腹に、自分の足は憎たらしいほどゆっくりと歩く


だが、不意に浮遊感と白い光に包まれ、次に目を覚ました時には全く知らない場所にいた


すべては後で知ったが、俺は異世界召喚されたらしかった


しかも今までの自分とはかけ離れた姿になって。


そしてそいつらは召喚したらしたで弱い、脆いと俺を強力な魔物がうじゃうじゃいる迷宮に捨てた


その時の絶望感は半端じゃなかったし、何回も死にかけた


だが、俺は生き残った


召喚のさいに得た能力が迷宮という環境で覚醒したのだ


お陰で今ではいい生活を送れている


いや送れていたというべきか


ここ数年前に人間側から戦争を仕掛けられ、軍は壊滅状態、残る拠点もここ魔王城のみ


それもひとえにあの勇者とかいうチート集団のせいだ


おそらく同じ召喚者なのだが、五人という複数人な上に一人一人が化け物のように強い


「これまで…か。」


もちろん負けるつもりはない、だが、こちらが魔界最強ならあいつらは人類最強、


それが徒党を組んで自分を殺しに来ている、


愚痴りたくもなる


「民の避難は完了してある、残った兵も相手の軍を警戒させるついでに離れさせたし。」


これで本気で戦える


「ぼちぼちやるか」


魔王としての最後の勤めを




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「やっと出てきたか魔王。」


「…あぁ」


(5対1…か…)


分かっていたが理不尽きわまりない、どうやら相手方は本気でこちらを滅ぼす気のようだ


(まぁ、最後まで魔王として振る舞うか)


「名を名乗る気はあるか?愚かな侵略者ども。」


「!!・・・・・いいだろう、我が名はコーロス、勇者コーロス」


「~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!」


「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」


「~~~~~~~~~~~~~~~~~!!」


「~~~~~~~~~~」 


(…約2000年ぶりの英語だから、最初のやつ以外なにいってんわかんなかった…)


「・・・・・なるほど、愚かだが名を名乗る礼儀は持ち合わせているらしい。ならば我が名をその魂に刻み付けよ」


一息入れて、何度も、何度も繰り返して来た名乗りをあげる


「我が名はペオニア、214代魔王、神王(しんきおう)ペオニア・フォース・クローバーその人である。」


終えた瞬間、ペオニアは挨拶代わりに雨のように刃を放つ、が


「──────ッッ!! 凄まじい・・・・・ がそれでも、私たちは負けない!! いくぞ!!」


ここに歴史に残る聖戦の幕が切って落とされた




―――――――――――――――――――――――――――――――



「はぁ、はぁ…」


どれくらい戦ったのだろう


一晩? 一日? もっと戦った気もする


が、無慈悲にも、この戦いの勝利の女神が微笑んだのは──────勇者一行だった


周囲はクレーターやら、谷のような斬撃の跡などの、およそ人の手で行われたものとは思えない戦闘痕がついていた


「・・・・・・俺たちの勝ちだ」


(うるせぇ・・・・・ 分かってんだよそんなことは)


心のなかとはいえ、ついむきになり昔の口調になってしまう


ああ、憎らしくて、悔しいくて、それと同じくらい尊敬する


「・・・・最後に言い残すことはあるか」


(言い残すこと?)


ペオニアはついフッと笑ってしまう、どこまでもあまちゃんなのだな、こいつは


ペオニアは精一杯バカにした顔を作り


「ねぇよバーカ・・・・・・」


「!! ・・・・・そうか、残念だ・・・・・」


勇者は、コーロスはもうなにも言わなかった、ペオニアも覚悟を決める


「敬意を」


「地獄に落ちろ」


そんな正反対な言葉の応酬が、最初にして最後の、人との受け答えだった


こうして魔王ペオニアは討たれ、


長きに及んだ聖戦は幕を閉じた。














かに思えた。









初投稿で誤字、脱字あるかもですが、

どうぞ生暖かい目で見てください。重ねていいね、ブックマークお願いします。

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