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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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クリスマスに臨み

 くーりすーますーがこーとーしーもー……。


 やってくるに決まってんだろ。世界中の子供達みんないい子にしてサンタさん待ってんだ。配れ配れ。頑張れサンタさん。


 クリスマスは好きだ。イルミネーションは綺麗だし、やっぱり街全体がワクワクしている気がしてテンションが上がる。


 そして、それはコイツとて例外ではないようだが……。


「徳を積んだ者の前に一度だけ現れ、金銀財宝を与える三太殿」


 んんんんんん!!!!


 またうちの居候武士は、サンタクロースを独自の解釈で攻めてしまっているようであった。

 なんだよその日本昔話。


「某も来たる“くりすます”に備えてな、徳を積もうとしていたのだぞ」


 そして武士劇場が始まる。


「まず、大家殿の分まで靴を揃えていただろ? ご飯の時にはお箸を並べていたし、あと朝は寒いから靴下を用意して寝ていたし……」


 やってることが妖精か小学生である。

 でも靴下はほんとありがとな。


「どうだ大家殿! これで某の所にも三太殿は来るであろうか!?」


 武士は、キラキラした目でこちらを振り返った。


 えー……。


 ……。


 ……金銀財宝タイプは来ないかもだけど、来るんじゃねぇかな?


「うむ!!」


 あ、確信に変わっちゃった。私のバカ。


 武士はとてもご機嫌に舞いを踊り始めた。見たことないヤツだ。新作披露するレベルで嬉しかったのか。


 ……コイツ、何が欲しいかなぁ。


 とりあえず、クリスマスまでにリサーチしておくことにするのである。

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