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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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えげつねぇ悪夢を見た日

 とんでもねぇ悪夢を見て目が覚めた。どのぐらいとんでもないかと言うと、私の悲鳴で武士が飛び起きたぐらいです。現在時刻午前4時。おはようございます。


「んばももぞ」


 何事ぞ、と言っているんだと思います。大変申し訳ない。私が悪夢を見たばっかりに。


「へるふぁいや?」


 地獄の業火? いや、悪夢って聞いてその間違いは耳腐りすぎだろ。

 嫌な夢を見たんだよ。


「ほう……うむ……なるほど……」


 これこのまま寝そうだな。


「どのような夢だ……?」


 聞いてくれるんだ……やっさし……。

 武士がなんか気持ち悪い雰囲気の男から言い寄られててさ、見るに見かねて割って入ったらそいつの逆鱗に触れて、姪っ子と甥っ子を人質に取って「おれが出すテストに全問正解するまで帰さない」とか言い出したんだよ。


「……」


 寝た?


「話が……突飛すぎて処理できぬ……」


 起きてた。まあ夢の話だからね。

 しかもテストは両面ペーパー式だった。内容は主に筋肉に関することと、そいつが自費出版した本に関すること。


「おお……露ほども解ける気がせぬ……」


 実際私も全然解けなかった。正解できたのは大胸筋と大殿筋と三角筋だけ……。


「一体どのような問題だったのだ」


 忘れた……だって所詮は夢だから……。

 んでまあ……私は全然正解できず……かわいい甥っ子姪っ子は人質に取られたまま……私は絶望した……。


「まこと悲しい夢であるな。あまりの夢に某も興味が湧いて目が覚めてきた。ところで、怪しげな男に言い寄られておった某はどうなったのだ?」


 ぐう……。


「大家殿?」


 すやすや……。


「大家殿???」

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