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3日ももたぬ
私などまともに一週間も日記をつけられないのに、よくもまあ武士は毎日鍛錬を怠らないことよ。
だが武士からしてみると、朝会社へ向かい夜が更けてから帰ってくる生活を続ける私の方が立派だという。
「大家殿は勤勉である」
取り寄せたマルゲリータピザを一心不乱に貪りながら、武士は私を褒めた。
勤勉か。そうなんだろうか。少なくとも、武士の目にはそう映るらしい。
もの思いに耽っている隙に、二枚余計に食べられた。
この野郎!最初に食べる時陣地決めただろ!
私が働かなきゃこのピザ食べられないんだぞお前!
この食欲に、果たして鍛錬は追いつくのだろうか。
月代をはたかれながらもピザを離さぬ武士を見て、私は思うのである。