寝ている時においしいものを鼻に近づけること
ハムスターが丸い。
うちのハムスターは今日も、お気に入りスポットであるトイレの中に入り、こちらに背を向けた状態で尻を地につけて座っている。そのフォルムがあまりにも丸いのだ。毛玉である。命ある毛玉。
ところで、うちのハムスターは起きている時は絶えず動いているので、微動だにしなければそれは寝ている時ということだ。そしてこうなると本当に起きない。たとえば、こうして彼の大好物であるマスカット(皮剥き)を近づけても……。
ハムスター「……」
起きない! 微動だにしない!
目が覚めていると指ごと食いちぎらんばかりの勢いで飛びついてくるので、マジで熟睡しているのだ。かわいいなぁ、もう。
さて、人間以上の嗅覚を持つハムスターですら、熟睡時に好物を認識できないのである。いわんや、人間をや。
というわけで、寝ている武士の鼻先にほかほかの焼肉弁当を突きつけてみようと思います(日曜日出勤午後11時帰り)。まもなく日付が変わろうとする頃なので、当然武士は寝ている。しかし、鼻先に焼肉弁当を突きつけられれば……?
ハムスターと人間、どちらに軍配が上がるのか! 早速電子レンジで焼肉弁当を温めて……。
「何やらいい匂いがする」
ンギャーーーーーーーーーーーーーーー!!!!?????
アーッ! アワワッ!! アッ背後に武士!! お前マジ何なの心臓止まるかと思ったんだけど!! 少し季節外れのホラー体験!?
「肉の匂いだ」
怖ぇーっ!! 8番出口でおじさんの挙動がおかしかった時に感じる恐怖だ!
「某にも分けよ」
やだよ、私だって腹減ってんだよ!
焼肉のタレがしみたご飯だけちょっとやるよ!!
結論:武士は好物の匂いで早めに起きる。