最近、平成グッズをよく見る件
珍しくもなくなってきた悪辣残業に身も心もへとへとになった状態で入ったコンビニ。たまごっち(初期のこんな顔(・‐・)のやつ)のグッズが普通に置いてあって、「えっ!? 某ったらタイムスリップした!?」って目ん玉が飛び出そうなほど驚いた。
たまごっちに限らず、最近何かと平成グッズの復刻が多い。がちゃがちゃコーナーに行けば時代を疑うようなラインナップだもんな。当時キッズだった今の働き盛り(金を持っている)にフォーカスを当てているのか、もしくは当時のキッズが大人になってグッズを出せる権力を握ったのか……。いずれにしても、元平成キッズとしてはなんだか懐かしい気持ちになれて嬉しいものだ。
「わかる」
したり顔の武士だが、わからねぇだろ、お前にはよ。江戸時代はさすがにジェネレーションギャップでどうにかできる範囲越えてるだろ。
「否、浮世絵などはしみじみした心持ちで見ておるぞ」
おお……言われてみればそうか。お前浮世絵をリアルタイムで見てたのか。
「鮮やかな色彩にそれはもう驚いたものだ。絵に憧れる者は誰しも肉筆画に涎を垂らしておったものよ」
ん? 浮世絵と肉筆画って違うの?
「肉筆画とは、その言葉のとおり絵師が自らの手で描いた一品物である」
あ、そっか。木版画だったら何枚でも削ることができるもんね。へー、そうなんだ。で、お前も肉筆画のほうがほしかったりしたの?
「うむ、蟹や魚の肉筆画を目にした時には涎が止まらんかった」
それは純粋な食欲ゆえだろ。
でも、当時は手が届かなかったものが、今では気軽に手に入れられるっていいもんじゃない? 今じゃ百均にも浮世絵グッズはあるからなぁ。
「しかし、新たな絵が生み出されるわけでもない」
あ……。
……そうだね、さっきの発言は軽率だったな。昔を尊重しつつ今を発展させていくことが大切だね。
「うむ」
ところで、お前は最近目を引くような絵とかってあるの?
「よくぞ聞いてくれた。某は近頃この絵に惹かれておってな。大家殿も見るがいい、この一枚の紙にびっしりとおいしそうなものが描かれた木版画を……!」
スーパーの特価チラシ!!!!