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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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乾杯!

 引き続きひろめ市場にいます。


「さても酒のアテが多いことだな。餃子に唐揚げ、カツオのたたき……」


 おいおい、酒飲んだら運転できないんだからなー? まあお前は助手席だけど。


「大家殿を置いて某だけ酒を飲むはずがあろうか。大家殿が飲まぬのであれば某も同じくしよう」


 武士……ありがとよ。連れがそういう心構えでいてくれるだけで、どれほど運転の気が楽になるだろう。


 そんな私達の友情に……乾杯。


「飲んでおるではないかーーーーっ!!!! なんぞその酒杯は!!!!」


 だってもう疲れた!!!! 今日は酒飲んでゴロゴロしたり散歩したりして一日を終えるんだ私は!!!!


「それにしたって尋常ではない大きさの酒杯だが!!!!」


 このバカみてぇなでかさのジョッキはメガジョッキといって、ひろめ市場の名物です。普通のジョッキが赤ちゃんに見えるね。まあ実際赤ちゃんになるのは飲みきった人間のほうなんだけど。


「くっ……! かくなる上は!」


 どこに行くんだ、武士! まだ乾杯が済んでねぇぞ!


「早くも大家殿が面倒な酔っ払いになっておる……! 飲み始めたら席を立つのが億劫になるだろう! 某はつまみを調達するぞ!!」


 すごくしっかり者の言葉に聞こえるけど、よだれがすごいから純粋な食目的なのがわかって台無しだ!


「乾杯はそのあとだ、大家殿! その席を守っておれ!」


 しかし頼もしいな……。ありがたくつまみ調達を任せるとしよう。

 ビールうめぇ。


「乾杯はあとだと言っただろう! 何先に飲んでおる!!」

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