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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
622/677

あと一日で夏休みだが!!!!

 あと一日で夏休みだ。

 しかし、依然私の前には大量の仕事がある。それだけではない、まだ私に回ってきていない(私の前の担当者で詰まっている)業務もあるのだ。つまり私は、せめて今日中に今ある業務だけでも終わらせておかなければ、休み明けの私に死ぬほど恨まれることになる。


 引き受けよう、その恨み。


「諦めるでない」


 朝の支度をする私に武士が言う。うるせぇ、私の心はもう夏休みにあるんだ。


「ううむ、せめて某がわずかでも大家殿の荷を引き受けることができればよいのだが……」


 お前って相変わらず戸籍が微妙なラインだからなー……。まあ気持ちだけ受け取っておくよ。


「そうだ、稀に大家殿は仕事をうちに持ち帰ってきておったな」


 そうね。


「それを某が密かに片付けるのはどうだ?」


 嫌だよ。社内報の時みたいにお前変な煽り文つけるじゃん。


「求められねばやらぬぞ」


 あの時も別に求めてなかった件。

 あー……今日はちょっと早く出社して仕事頑張ろっかな。晩御飯も外で済ませてくるから、お前も適当に食っててくれ。


「一人の食事など味気無いではないか~」


 そんじゃ吉野家とか行きゃいいじゃん。


「否、松屋」


 どっちでもいいよ。どこにでも行きなよ。

 よっしゃ! そろそろ気合い入れて行ってくるか!


「大家殿!」


 止めてくれるな、武士。私はもう振り返らねぇって決めたんだ。


「某による激励の尻の舞」


 いらねぇ絶対見ねぇ。

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