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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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武士が麦茶の量産体制に入った

 職場で「夏に出すお茶は熱いほうがいいか冷たいほうがいいか」という議論が起こっていた。ちなみに私の意見は、「夏の来客は麦茶とカルピスがあれば99%対応できる」です。対戦よろしくお願いします。

 その確たる証拠に、夏になれば武士が麦茶の量産体制に入る。


「作れども作れども我が麦茶足らなざり」


 夏の石川啄木か?


「じっと大家殿を見る」


 そりゃ会社に行く時にクソデカ水筒に麦茶を仕込んでいくけどさー、お前だってマーライオンの逆再生みたいな量飲むじゃん。お互い様だよ。


「しかし、これほど作れども二人で飲む分には追いつかぬのだな。茶屋の苦労が忍ばれる」


 そういや江戸時代……お前がいた場所にも麦茶ってあったの?


「麦湯があったぞ」


 へー、麦湯。なんだかあったかそうだね。冬の飲み物?


「否、夏に店が出ておったぞ。涼みに来た客や、給仕する娘目当ての客でなかなか賑わっておった」


 意外と歴史があるもんだ。それが今じゃ各ご家庭で量産できるんだからな、ありがたい話だよ。


「まったくである。しかし……茶を作る仕事は、湯を使う分暑いのう……」


 お前、いつも煮出ししてるよね。水出し麦茶でもいいんだよ?


「煮出しのほうが香りが豊かになるゆえ」


 ここには味音痴しかいないから大丈夫だよ。


「ふ……」


 おん??? 今バカにしたか??? 「大家殿はそうかもしれんが某は、な……」みたいな顔したな?


「ふ……」


 おおおん??? おおおおおおん???

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― 新着の感想 ―
逆再生のマーライオン!wwwwww 熱中症予防に、見習います! グビッグッ……がフッゲホゲホブフォ…… ハアッハア……ハア。無理でした。
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