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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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続・社内報

 まだまだ全然社内報が終わらない。いっそ私の番で最終回にしてやろうか。後続の社員から深く感謝されそうだな。

 でも社長が社内報好きなんだよなー!


「呼んだか」


 呼んでないよね。


「此度も某が手伝ってやろうぞ」


 まるで前回しっかり手伝ってくれたかのように言う。お前武士流の煽り文を却下されたあとは、バナナ食いながらYouTube見てたじゃん。


「ばななは、意外にも皮ごと綺麗に二つに割ることができる」


 雑学系動画かよ。猪口才な。


「瓦版は某に任されよ」


 うーん、じゃあ今度こそお願いしようかな。でも武士成分は少なめでよろしくね。


「あいわかった!」


 すごいやる気で頼もしいな。それじゃまた私は水分補給をしに行こうっと。

 今回は麦茶にしようかな。おーい、武士。麦茶に氷は入れる?


「あいや見事! 功名を立てし御仁にてござる!」


 待て待て待て武士武士武士~~~~???


「いかなる用ぞ」


 あれかな、今は営業成績のよかった人の記事を書いてくれているのかな?

 でもあれほど言ったのにまた武士成分が出てたね。出汁か?


「?」


 きょとんとすな。


「某が思うに、この者たちには褒美を与えねばならぬ」


 どの立場から物を言ってんだよ。社内報読んで社長目線になれるやつ、そういないよ。

 まあ楽しようとした私が悪かったな。はいはい、どいて。続きは私が書くから。お前はYouTubeでも見てなよ。


「では某はばななを素手で皮ごと真っ二つにしてしんぜよう」


 YouTubeで得た知識を実行しようとしてやがる……猪口才な……。

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