気温差の話もうちょっと
それでは参りましょう! 『転移した先が地球でよかったねぇ! 他の惑星だったら死んでたぞお前のコーナー』!!!!
「やおら何かが始まりおったな」
前回、月が気温差ヤバヤバ天体だとお伝えしましたね。ですが危険な天体は月だけではありません。むしろ月はかなりマイルド寄りなのです。
「そうなのか?」
はい。そのことをお伝えしていきましょう!
まず、火星。地球のお隣さんで、もしかしたら将来的に人間が移住できるかも……なんて言われてたりしますね。
「知らぬ」
いいよ! 今から知っていって!
そんな火星ですが、場所によって差はあるものの平均気温は-70℃ぐらいだそうです。ちなみに温度差も激しく、朝と晩で気温差が60℃ぐらいあったりします。そのうえかなりの頻度で砂嵐が巻き起こり、まれに大嵐が発生します。
「もはや着物でどうにかできる域を超えておる」
でも実は地球だって負けていない。世界一の気温下降記録は、1916年1月23日にアメリカのモンタナ州で観測された56度! 7℃から-49℃に変わったというから驚きだな。
他にも、中国北部で-52.3℃もの最低気温を叩き出した時、その日のうちに中国南の貴州省が38.0℃まで気温が上がって中国国内における1日の気温差が90.3℃になったっていうとんでもない記録も見つけたよ。
「おおう」
さてさて、もうひとつお隣さん! 金星! 明けの明星とも呼ばれる。
「うむ、日の出前に東の空で一際輝く星であるな」
この金星ですが、平均表面温度は464℃と言われています。
「よんひゃ……?」
これは薪窯の温度に相当します。
「……人が薪窯に入れば、死ぬのか?」
人間、40℃の超猛暑日ですら死者が出ます。
「人は脆い」
所詮、地球という母なる星のバブでしかないからね。
「……もしや某がお天道様などと悠長なことを言っておられるのは、ここに生まれて甘やかされておったから……?」
ようやく気づいたか。
なお、そのお天道様である太陽の気温差は2000℃。
「にせっ……!?」
表面温度は6000℃、黒点って呼ばれる黒い部分は4000℃。
「某怖くなってきた」
ちなみにこの黒点の大きさだけでも余裕で地球より大きい。
「某、大家殿のうちに生まれてよかった」
生まれてはねぇよ。




