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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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ハムの者を

「小さき命を守りたい……!」


 武士の意味深な一言も、私の翻訳能力にかかればこのとおり。『ハムスターを飼いたい』となります。

 駄目です。


「何卒!!!!」


 昨日の栗ジャムと同じテンションで頼むじゃん。


「大家殿は愛らしき生き物に心は動かんのか?」


 前も言ったけどさー、かわいいとは思うけど飼うとなったら話は別です。飼うってのは責任が伴うんだ。お前は外に出歩けるし、そこで友達と遊ぶこともできるが、ハムスターにはお前しかいないんだぞ。


「……わかった」


 お、今回は物わかりがいいな。


「某も外に出ず、はむの者のみを友として生きることにする」


 とんでもない共依存が誕生しようとしている。その場合私の立場はどうなるんだよ。


「某とはむの者を見守る者になる」


 推しカプを眺める壁の概念みたいになっちゃった。嫌だよ、そんな未来。


「ならば大家殿も、某とともにはむの者がおらぬと生きられぬ人生を歩むか?」


 ぶっちゃけ私結構そうなりがちなところあるから、ペット飼うの怖いんだよね。ペットってどうしても私より短命だし。


「そうなのか……。ッまさか、大家殿! 某のことも……!?」


 いや、お前はそんなことないかな。


「ぬう……」


 とにかくハムちゃんはよく考えな。病気や怪我だってするし、年だってとる。そのあたりも含めて命を飼うってことなんだから。


「……うむ」


 よしよし。


「本を借りて調べることにしよう」


 おおお、前向き……。

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