豁ヲ螢ォ縺後>繧
ホラーでよく使われるバグ文字表現。見慣れない文字列にビクッとしたりするが、原因を探ればなんのことはない、文字コードの不一致による現象だ。たとえばこちらでは「あ」と表示される文字コードが、別の定義だと「縺」が混ざった表示になったりする。要するに、ところ変われば文字変わるというやつである。UTF-8で書かれたファイルをShift_JISで読み込んじゃったのかなって話である。
しかし、私は思ったのだ。ホラー表現として多様される文字達も、意味を持った立派な文字だ。軽々しく〝怖がらせ〟の道具にされるべきではないと。
というわけで始まりました! 文字化けの文字の意味を解説するッ! コォォナァァァァッ!!!!
生徒は武士一人! 早速やる気が削がれるな!
「やんややんや」
でもやるからな、私は。まずは先に出した【縺】。これからいこう。
音読み:レン。訓読み:もつ-れる、もつ-れ。
例文としては、〝紐が縺れる〟などがある。
「のっけから意外と怪談でも使われそうな、雰囲気ある漢字であるな」
くっ……もっと朗らかな漢字はないものか。見るだけでフフッとなってしまうような……!
「そんな愉快な漢字はあるのか?」
【遖】。
訓読み:あっぱれ。
「あるのか」
ちなみに〝武士がいる〟を文字化けさせたら〝豁ヲ螢ォ縺後>繧〟となります。
「おお……まったく読めんな。真ん中の虫の字はホタルか?」
御名答!
〝豁〟はカツと呼んで、〝広々と開けているさま〟を指す。そんでホタルがあって、もつれて、後……。〝繧〟はウンと呼んで、彩色の様式の一つでぼかし模様を指すとのことだよ。
「つまり……文字化けしたあとのメッセージは」
ぼかし模様よりも、羽を伸ばしたホタルの生き様のほうが美しい……そういう意味になる。
「なるのか?」
なる。そう解釈した。
「なるほど……文字化けするだけでかように風流なことになるのか」
ああ、ちょっとおもしろくなってきたな。
でも、これで異世界に行って文字化けに遭遇しても怖くないな!
「解読した結果怖いことを申しておったらどうするのだ」
知らん。




