表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
511/588

『マインクラフトに武士がいる』3日目

 『マインクラフトに武士がいる』2日目もクリーパーに吹き飛ばされて終わった。さすがにこれはやり方を変えねばならない。


「うむ!!」


 というわけで始まりました『マインクラフトに武士がいる』3日目。ごゆるりとお付き合いください。

 早速ですが武士よ。我々は村を見つけることを目的にしようと思う。


「村? ここは無人の島ではないのか?」


 無人の島かもしれないが、人が集落を作っている可能性もある。で、もし村を発見できれば食料問題と拠点問題が一気に解決するんだ。大抵の村には作物が植えられた畑があって、家とベッドがあるからな。


「なるほど。その村を支配し年貢を納めてもらおうというわけか」


 それはちょっと違うかな。いや、そうでもないか。そんなふうに村を改造している御仁もたくさんYoutubeで見たし。

 村の探し方だが、手分けするべきだと思う。素材集めは放棄し、とにかく全力で辺り捜索するんだ。


「食料もいらんのか?」


 ああ。むしろ帰ってこなくていい。


「なぜだ!?」


 マイクラには座標って考え方があってね。位置を数値で表すことができるんだよ。だから目的地の座標さえ覚えていれば、迷わずそこに行けるんだ。


「ほほう。それならば未知の土地で無念の死を遂げても安心だな!」


 おう、骨は拾ってやるよ。それじゃ行くぞ! 散!


「ぬおおおおおおおっ!!!! おおおおおおおおおおお地面が割れておる!!!!」


 秒で亀裂に落ちた! 嘘だろ!?

 武士、落ち着け。ほんの亀裂程度ならすぐに上がってこられるはずだ。


「それがかなり深くまで落ちたようなのだ。かなり魂を削られてしまった。ここは洞窟であろうか……。今いる場所は明るいが、少し移動しようものなら真っ暗闇になるであろう」


 あー、峡谷に落ちちゃったかな? しかたない、ちょっとその真っ暗闇のとこに突っ込んでみて。


「承知! ぬおおおおおおおおお、おおおんっ!? ぬあーーーーっ!!!!」


 武士はスケルトン(モブ敵)の矢に射抜かれた。


「ぬぅん」復活


 おかえり。


「ふむ……死をもって某を穴から救出するとは考えたな、大家殿」


 デスルーラってやつだね。どんどん開拓していこうって時にはこの方法が使えるよ。


「生身の体ではとても使えぬ妖術であるな。よし、気を取り直して村を探そうではないか」


 おうよ!

 あ、でも武士そっちはさっきお前が向かったのと同じ方向……


「むおおおおおおおおおおおん!!!!」


 武士は高い所から落ちた。




 『マインクラフトに武士がいる』3日目・完

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ