『マインクラフトに武士がいる』１日目
舞の玄人――正式名称マインクラフト。やっていきましょう！！
「うむ！！」
というわけで始まりました『マインクラフトに武士がいる』１日目。ごゆるりとお付き合いください。
マインクラフトとは、ありとあらゆるものがボックス型になった世界で、クラフトしたりサバイバルしたり敵を討伐したりするゲームだ。最近はこども向けのプログラミング教材にもなっているし、かなり幅広い世代に馴染みあるゲームじゃないだろうか。
難易度設定もできるが、この世界、実は生き抜くだけで大変だ。お腹も空くし、高いところから落ちれば死ぬ。もちろん敵に倒されることもある。その中で、私と武士はどう生き抜いていくか――。
さあ、最初のスポーン地点。緑豊かな場所ならラッキーだが、これが砂漠や雪原だと大変だ。なぜなら、汎用的な素材である木材がなかなか手に入らないからである。私達が舞い降りた場所は……。
「ぬん！ 森の中！！」
うわーーー！！ 熱帯雨林だ！ ジャングルバイオームだ！！ まずい！！
「おお、そこかしこに木がある。大家殿が言っておった木には困らんが、薄暗いのが不安であるな。しかし、何がそんなにまずいのだ？」
まずいったらまずいんだ。武士、まずは死ぬほど木を切るぞ。その木から斧と剣を生成したら、私は羊をしばいてくる。
「羊を！？ 可哀想だが、なにゆえ……あ、食料か」
食料もそうだが、もっと重要なものがある。羊毛だ。
「よーもー……」
羊の毛だ。ベッドの材料になる。この世界は現実世界同様昼と夜があるんだが、夜になるとモンスターが湧いてしまうんだ。だけどベッドがあれば、夜をスキップして朝にできる。
「すきぷ」
おうおう床が揺れる！ そのスキップじゃねぇな！ 夜を飛ばして朝にできるという意味です！
わかったら、早速木を切って……。
「ぬ、大家殿。何者かが近づいてくるぞ」
近づいてくる？ なんだろ、牛とか……？
「否、緑のバケモノ」
クリーパーーーーーーーッ！！？
説明しよう！ クリーパーとはマインクラフトに出現する代表的なモンスターであり、プレイヤーを見つけると音もなく忍び寄り自爆する性質があ
「ぬあーーーーーーーっ！！！！」
あばーーーーーーっ！！！！
私と武士はクリーパーに吹き飛ばされた。
『マインクラフトに武士がいる』１日目・完
