朝さっむ
気温の差が激しい。3月になっていきなりあったかくなったなぁと毛布をパージしたら、また寒気が帰ってきたせいで布団から出られなくなった。そんな忘れ物取りに来るぐらいの気軽さで戻ってこないでほしい、寒気。
「寒いのう」
そしてここまで激しい温度差があると、武士も多少元気がなくなるようだ。悪天候ということもあり、今朝は布団の中で震えている。
しかもこいつは3月の天候を舐め腐っており、「もはや某は夏の装い」などとほざきながら就寝したので、今絶賛薄着モードだ。半袖半ズボンで外に出ることは不可能だろう。
「否。筋肉を燃やせばすぐにでも朝の支度ができる」
おうおう、そんならやってみてくれ。私に手本を見せてくれよ。
「ぬんっ!」
お。
「ふんっ!」
おおっ。
「ぬおおおおおおおおっ!!」
おおおおっ!?
「ふぅ……」
掛け声だけじゃねぇか。脱力すんな。
「しかし多少体はあたたまった。これならもう一眠りすれば布団から出られるであろう」
ちゃっかり二度寝挟んでんじゃねぇよ。あー、くそ。でもそろそろ布団から出ないと会社に遅れるなぁ。出なきゃなぁ。
「む、大家殿もアレをやるか」
おう、筋肉燃やしてやるよ。
ぬんっ!
「お」
むうんっ!
「おおっ!」
ぐおおおおおおおおおっ!!
「ぬおおおおっ!?」
ふぅ……。
「掛け声だけではないか」
今日は半休使うわ。
「ならぬならぬ」