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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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朝さっむ

 気温の差が激しい。3月になっていきなりあったかくなったなぁと毛布をパージしたら、また寒気が帰ってきたせいで布団から出られなくなった。そんな忘れ物取りに来るぐらいの気軽さで戻ってこないでほしい、寒気。


「寒いのう」


 そしてここまで激しい温度差があると、武士も多少元気がなくなるようだ。悪天候ということもあり、今朝は布団の中で震えている。

 しかもこいつは3月の天候を舐め腐っており、「もはや某は夏の装い」などとほざきながら就寝したので、今絶賛薄着モードだ。半袖半ズボンで外に出ることは不可能だろう。


「否。筋肉を燃やせばすぐにでも朝の支度ができる」


 おうおう、そんならやってみてくれ。私に手本を見せてくれよ。


「ぬんっ!」


 お。


「ふんっ!」


 おおっ。


「ぬおおおおおおおおっ!!」


 おおおおっ!?


「ふぅ……」


 掛け声だけじゃねぇか。脱力すんな。


「しかし多少体はあたたまった。これならもう一眠りすれば布団から出られるであろう」


 ちゃっかり二度寝挟んでんじゃねぇよ。あー、くそ。でもそろそろ布団から出ないと会社に遅れるなぁ。出なきゃなぁ。


「む、大家殿もアレをやるか」


 おう、筋肉燃やしてやるよ。

 ぬんっ!


「お」


 むうんっ!


「おおっ!」


 ぐおおおおおおおおおっ!!


「ぬおおおおっ!?」


 ふぅ……。


「掛け声だけではないか」


 今日は半休使うわ。


「ならぬならぬ」

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