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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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ぞーさん

「鼻の長い生き物、なーんであるか?」


 朝、突然武士クイズが始まった。クイズ自体に制限を設ける必要は感じないが、常識として寝坊した日にやらないでほしい。

 ゾウさん!


「見事なり!」


 なんの捻りもないクイズだったな。園児用のなぞなぞのほうがまだ難易度高いよ。


「しかし、あの生き物に初めて会うた時は全身に衝撃が走ったものよ。顔の真ん中から伸び長き鼻、ぱたぱたと翻し耳、それらが大地をのしのし踏みしめる巨体についておるのだ。まだまだ某は知らないことばかりだ」


 おう、知らないこと知れてよかったな。ちょっとスーツの上着取ってきてくんない? 今日偉い人と会うんだよ。


「だが……あの鼻、実際使えるのだろうか」


 めちゃめちゃ使えまくるよ。なんなら人間の手レベルで使ってるよ。ねぇ上着取ってよ。


「文献を読むに、あの長き鼻で水を吸い上げて、そのまま口に持っていき水を飲むという。できるのだろうか……?」


 できてんだよ、お前の言う文献の絵本でも描かれてあるとおり。上着~。


「試しにやってみよう」


 あ? 試しにって……んふっw

 んふっ、げふっ、なんお前、なんでストロー二本鼻にぶっ刺してんのwww


「やってみよう……」


 真顔でwww コップの麦茶にwww ストローを差すなwww


「ンズッンフゴゥォッ!!!!」


 そりゃその長さで勢いよく麦茶吸い上げたら鼻にダイレクトインするだろうなぁ!!!! ゾウの賢さを見習え!!!!


「人は愚か」


 悲しいのはわかったが、自分の愚かさを全人類にまで波及させないでくれ。それじゃいってきまーす。

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