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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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また風邪をひきましてね

 手洗いうがいを続けているが、それでも風邪を引く時は引く。私の場合は喉から来る風邪が多い。今回もそうだ。

 しかし、私は学んだのだ。喉を痛めている時に喋ったら、めちゃくちゃ悪化すると……! 逆に極力喋らなければ早く治るのだろう。


 そういうわけで、今日一日は喉を労るためにゆっくりボイスで喋るね、武士。


「またその面妖な声か」



 インターネット老人会ニコ動支部の私からすると慣れ親しんだ声なんだけど、やっぱ武士にとってはそうじゃないよな。


「そうでもない。ゆーちゅぶの動く絵巻はこの手の声であふれている」


 そうなんだ……。文化は連綿と続いているんだな。


「それより、その声だとまた会話するのに不便であるな」


 うん、どうしてもラグが発生するからね。


「らぐ?」


 あ、説明しようか。ラグっていうのは……


「いいや、それぐらい某にもわかる。近頃は知らぬ言葉も積極的にこのおつむに取り入れておるでな」


 おお、頼もしいことだ。それじゃラグっていうのは?


「〝敷物〟!」


 惜しい! 確かに小さな敷物のこともラグっていうけど!

 つか意味が通らねぇだろうがよ。会話する時に小さめの敷物がぽこぽこ発生するわけないだろ。


「ならば、〝苛立ち〟」


 文脈から推測する方向で攻めてきたかー。それで苛立ちってのもどうだよ。悪かったな、レスポンス悪くて。

 違う違う、ラグってのはね……あー……オンラインのゲームとかで、処理が重くなって、操作に遅延が発生することで……。


「?」


 ……。

 苛立ちって意味だよ。


「ポン酢?」


 あ、まだ〝レスポンス〟のところでつまずいてたか。

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