早々にシュトーレン
【前回のあらすじ】酒盗を食べ切った我々は、満を持してシュトーレンを生まれて初めて食べるべく選定をしていた
「やはり、まずは手近なところから始めるべきではないのか?」
つっても近所のスーパーにシュトーレン置いてあったっけ? でもなぁ、せっかくならちょっといいものを選びたいよね。
「ならば菓子屋を探してみるか? 有名どころは既に予約が終わっておるが」
本来ならクリスマスに向けて少しずつ食べるお菓子らしいからね。今から追いつこうと思えば……。
「毎日2倍の量を食べねばならん」
よだれを拭けぇ。流石に2倍の量を食べたら、既存のシュトーレン人たちを追い越すだろうが。
「その場合はやむなく新しきシュトーレンを始めねばならぬ」
よだれを拭けぇ。
こうして、「ちょっといいシュトーレン」「しっかりシュトーレン」「おいしいと評判」「買いやすい」の四点で調べた結果、ヒットしたのがこちら。
無印良品のシュトーレン!!!!
口コミではかなりの高評価! シュトーレン初心者ならまずは選んで間違いないという安定性!
さあ買ってきたぞ!!
「いただきます!!!!」
いただきます!!!!
「……」
どうだ!? どうだ!?
「うまい!」
な!!!! うまいな!!!!
「思ったより馴染みやすい味であるな。もっとお高いお菓子の趣があると思っておったが」
あー、それは思うな。食べやすい。
あと私、ケーキの中に入ってるフルーツがあんま好きじゃないんだけど、これは美味しく食べられるわ。
「なぬ? そうなのか。あの果物が苦手とは人生の半分を損しておるな」
大袈裟な。
「うーむ……しっとりとして甘いが、不思議といくらでも食べられてしまう。これぞ癖になるということか」
うんうん、わかる。甘いけど味のバランスが取れてるんだよね。
まあこの一本で1000キロカロリー超えてるって知ってるから、食べ進めるのは気持ち的にストップかかるけど。
「成分表を見て自身の気持ちを押し留めてしまうとはのう。人生の半分を損しておるぞ」
シュトーレン食べてるだけで私の人生終了したんだが!
結局シュトーレンはその日のうちに食べきりました。他のシュトーレンも食べてみたいなぁ。