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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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サバのドライカレー

 昨晩の夕食はサバの水煮を使ったドライカレーでした。サバの水煮はコレステロール値を低下させる働きがあるといわれているので、食べると健康になります。


「普段の肉もよいが、これはこれでうまし」


 相変わらず食欲旺盛な武士である。そういやお前、牛肉も豚肉も好んで食べてるけど、お江戸ではケモノの肉って禁止されてたんじゃなかったっけ。


「そういうことになってたな」


 そういうことってなんだよ。裏ではバリバリ食ってたの?


「記憶がおぼろげだが、似たような味のものを薬として口にしたことがある気がする」


 ふわっとした物言いしやがって。でも薬ってことはそんなに味付けもされてないのかな。


「いや、そういえば鍋物にして菜っ葉と一緒に食べたりしていたような、熱した鉄板で焼いて食べていたような」


 現代にも通じる上等な食い方してんじゃねぇか。


「実に美味であった気がする。まるで夢の中の出来事のように曖昧だが、もしまた同じ機会に恵まれるのであれば某は断りはしないだろう」


 ずっと地に足のつかない物言いしてる。大丈夫だよ、もし私のほうが江戸に赴くことになってもお前が現代日本で信じられないほど肉食ってたのは言わないでおいてやるから。


「かたじけない! では次回のどらいかれぇは牛肉を所望する!!」


 だめです。私の健康診断が近いのでしばらく食卓にはサバが出てきます。


「まあサバもうまいからよいが。ところでその健康診断とやらはいつなのだ?」


 あさって。


「手遅れにもほどがあろうが」

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