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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
424/678

残暑が厳しいザンショ

 ああ……タイトルがしょうもない……。

 ここ数年稀に見る酷さ……。


 さて、私のどうしようもないシャレは置いといて。暦も9月に入ったというのに一向に気温が30度を下回らい日が続きますね。近年はもう珍しい現象じゃなくなってきた気がするけど。

 皆様におかれましては何卒お体を気にかけていただければと存じます。特にこの季節は気温差に体の調子を崩すことも多く、ゆえに体温調節が重要となってきます。お出かけの際には羽織れる薄い上着を持参しておくと日々のQOLが上がるでしょう。

 さて、ここで江戸時代に(多分)籍を置いている一人の武士を見てみましょう。当然エアコンなどの機器がなかった時代を知る者。残暑の乗り切り方も心得たものに違いありません。


 そう、冷たい床に落ちていますね。


 なんでだよ! 邪魔だよ!


「蹴らずともよいではないか」


 通り道に寝転がるんじゃない。つかクーラーついてんだから床に涼を求めずともいいだろ。


「冬は氷のごとき冷ややかな床になるのに、必要とされた今ぬるくべったりしているとはな。納得がいかん」


 ボロアパートの床に人間様の都合を押しつけるなって。あとべったりしてるのはお前の汗のせいだよ。ちゃんと掃除しとけよ。


「うむ。動きやすい季節を迎えた某がどうにかする」


 その間ずっとお前の脂汚れがついた床を眺めなきゃいけねぇのか……。


「あぶらよごれなどと申すでない。某の頬はぴかぴかだ。これも日々の洗顔の賜物だ」


 そういやお前、身ぎれいにするの好きだよな。ドラッグストアに行ったら洗顔料とかシャンプーとかよく見てるし。


「あの店は江戸の男にとって花火のようなもの。看板が目に入るだけで心が踊り引き寄せられてしまう」


 そうなんだ。まあ江戸の男の人って結構綺麗好きだったらしいしね。


「そしてついには心だけでなく身も踊りだしてしまう」


 その奇行の主語に江戸男子を巻き込むのはさすがに可哀想だよ。

 そんでマジで邪魔だからどいてくんない。

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