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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
415/679

脱衣所にて

 というわけで、前回の予言どおりサウナに行ってきた。


 そうは言っても昨今のサウナブームだ。若者のウェイ整い空間と化しているんじゃないかと身構えたが、別にそんなことはなかった。いたのは無言でテレビに釘付けになり吹き出す汗を垂れ流しにする人達だけだった。敷居が低い。安心できる。


「今日のてれび番組は何であるだろうか」


 そしてここにも敷居が低い人間がいる。それもうサウナじゃなくて自宅ですべき発言だろ。


「む! 某ほどさうなーな者はおらんぞ! 見よ、この帽子!」


 なにそれ。かわいいの持ってんじゃん。


「えー、確か……さうなまっと」


 マットだと足の話になるじゃん。ハットだろ。


「さうなはっと」


 そうそう。でもなんでそんないかにもっぽいの持ってんの?


「さうなに入ると毛がチリチリになるでな。武士たるもの髷を守らねばならんゆえ、かようなパッドを」


 パッドだと胸の話になるじゃん。ハットだろ。


「さうなはっと」


 そうそう。でも私も髪をチリチリから守りたいんだけど。ここ脱衣所で私は既に全裸だから今から買いに行くことも難しいんだけど。


「いめちぇんというやつだな」


 私の新スタイルとして受け入れんじゃねぇ。お前のサウナハット髷ごとむしり取るぞ。



 結局手ぬぐいを頭に巻いてしのぐことになった。

 ところで一昨日からサウナの話してんのにまだサウナ入れてないんだけど!!

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