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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
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赤ちゃんの話

 この一ヶ月は時間に取り残されてるって感じが強くて、あっという間に一日が終わってました。その間に起こっていた数々の事柄から、一つ。


 姉上に、お子が生まれました。


 自分達がえげつない風邪を引いていたこともありなかなか会いに行けなかったんですが、ようやく会いに行けました。幸い旦那さんもしばらく育休? で家にいてくれるようで、夫婦とお兄ちゃんになった甥っ子の三人で赤ちゃんの面倒を見ていました。


 なんで武士も連れて行っちゃったかなぁ。


「おぎゃーーーーーーーーーーーー!!!!」


 赤子、武士の顔を見るなり泣くこと泣くこと。「赤ちゃんは殆ど目が見えないらしいから気のせいよ」と姉上は慰めていましたが、武士はちょっとしょんぼりしてました。私? 手を叩いて笑ってました。


「やはり時代が違うからか……」


 違うと思うよ。


 ところで、私も赤子を抱っこさせてもらいました。

 いやー……赤ちゃんってどうしてあんなにふにゃふにゃで生まれてくるんだろうね。自力で親にしがみつくことすらできないんだよ。こんなんアフリカのサバンナに放たれたら無限に捕食対象になってしまう。

 そう姉上に申し上げたら、しばき倒されました。産後の身でそんな動きをさせてしまい申し訳ない。


 意外にも、武士は上手に抱っこしてました。


「江戸にいた時は、近所の子の世話をよく頼まれていたからな! 手慣れたものよ!」


 それは頼もしい。

 その割にめちゃくちゃ泣かれてるけど。


「やはり時代が……」


 そうかなぁ……。

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