380/588
休憩中
休憩している。
休憩しながら、できていなかったことにやっと手をつけるなどしている。少しずつ自分にできることをこなして、一つでも終えられるとなんだかホッとするのだ。人間、張り詰めっぱなしじゃだめだなぁ。
「頑張ると! いうのは! 全力で! 走ることに! 似ておる」
武士が、腹筋の合間に語っている。
「某! 気づいたのだ! 走っているときは! 息を! してないことに!」
そうだね。人にもよるかもだけど。
「もつはずが! ない! その勢いで! お伊勢まで!」
どこから出発したか知らないが、江戸と仮定すれば伊勢までは無理だと思う。
「だから! 人は! 時に! 寝るのだ!!」
あ、だめだ。休憩の仕方があまりに唐突でウサギとカメ思い出しちゃった。
「休むことは! 長く行くにあたり! 必要だ! だから! 大家殿も! 休むのだ!」
おう、今まさに休んでるよ。ありがとな。
久しぶりに、アデニウムに水をやって外に出してやったのだ。いつの間にやら、春である。