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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
376/588

サングラス

 先日百均ショップに行った時に、武士にねだられたものがあった。


「これがほしい。色がついた眼鏡」


 サングラスである。眼鏡自体は江戸時代にもあったそうだが、サングラスがあったかといえば微妙らしい。


「たしか、雪のよく降る場所から来た者が目すだれなるものを持っていたような」


 とにかく、あったとしても眼鏡とはちょっと違うものだったようだ。

 でもなんでサングラスがほしいの? 目の色素が薄いと陽の光が眩しくなりがちだけど、武士そんなことないじゃん。


「洒落ておるだろう? ファックションナブルである」


 惜しい、正解はファッショナブルだ。それだとクシャミだ。

 さておき本当にオシャレかな? そこに鏡あるし、ちょっとかけて見てみなよ。


「ぬっ! ……」


 どう。


「ぬー……?」


 そういう鳴き声の動物みたいになっちまった。な? 実際かけてみると微妙だろ?


「否。こちらの色眼鏡をかければあるいは」


 サングラスをその言い方すると別の意味になるからやめな?


「……ぬーん」


 イマイチだったみたいだな。

 よし、そんなら私がお前に抜群に似合うサングラスを見つけてやるよ。


「ま、まことか! 恩に着るぞ!」


 ほいほい。





 で、今後悔しています。なぜなら、星型のサングラス(キッズ用)をつけた武士が私の背後で楽しそうに踊っているからです。

 冗談のつもりだったのに! ちょんまげと親和性が高いと知ってたら勧めなかったのに!!


「明日、大家殿の分も買っておくからな!」


 いらねぇー!

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