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武士がいる  作者: 長埜 恵
2.武士がいる
338/681

見えた雑務

 今日、家に帰ったら武士が神妙な顔して折れたハンガーを差し出してきた。


「風のせいか、某のせいか。ど~っちだ」


 お前。


「ぬぬーん! 正解は風のせいである!」


 不正解の時はブブーって言うんだよ。それだとお前が唸ってるだけになるからね。

 まあハンガーだって、風に晒され陽に晒されればいずれ劣化しようというものだ。明日買い物に行かなきゃな。


「うむ。しかしそれだけでは終わらんぞ。図書館に本を返しに行かねばならぬ」


 あー、確かに。あとツタヤにDVDも返して……。


「そうそう、秋服も買わねばと大家殿は言っておったな」


 ……。


「どうした」


 なんか……仕方ないことだけどさ。雑務の見えた休日って面倒くさいよね。全部さぼりたいな。私家にいるから武士やっといてくんない?


「承知した。しかし某に任せるということは、分かっておるな? 上限ぎりぎりまで本もでーぶいでーも借りるし、にとりでは心ゆくまでふかふかの腰掛けを堪能する。そして我が身の労をねぎらうため、帰り道はだいぶいいアイスを買って食べる」


 なんでお前は雑務の楽しみ方がプロなのよ。


「羨ましかろう」


 素直に楽しそうー。わかったわかった行きますよ。


「ぬん」

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